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スクーデリア・フェラーリは2月22日、2018年シーズンの新型F1マシン「SF71H」(エスエフ・セブンティワン・エイチ)を世界初公開した。お披露目はセバスチャン・ベッテル、キミ・ライコネンの二人のドライバーに加えて、チーム代表のマウリツィオ・アリバベーネ、技術責任者のマッティア・ビノットらが見守る中、フェラーリ本拠地マラネロで行われた。
昨季はベッテルが5勝を挙げ、宿敵メルセデスAMGと激しいタイトル争いを繰り広げるまでに復活したが、最後は及ばす2位に甘んじ、シルバーアローのダブルタイトル4連覇を許してしまった。フェラーリが最後にドライバーズタイトルを獲得したのは、ライコネンが栄冠を勝ち取った2007年まで遡る。
ハイブリッド・ターボ時代の絶対王者メルセデスを倒すべく、イタリアの名門は4冠ベッテルと1冠ライコネンのワールドチャンピオンコンビを維持し、性能強化を図った「SF71H」で選手権争いに挑む。
SF71H 新車画像
昨年限りで契約を終了したサンタンデール銀行とのスポンサーシップの影響か、昨季「SF70H」と比べて白地の面積が大幅に縮小。フロントウイングやリアウイングのホワイトが取り除かれた。全体としては「真紅一色」といった印象を強く受ける。
空力効率の改善を狙ってホイールベースが拡大された。これに伴いコックピット周りのエアロの自由度が大幅に向上。リアエンドに向けての気流が改善された。黒いカーボンのフロアの面積を見て分かる通り、リアの絞込が著しい。
今季より設置が義務付けられたコックピット保護デバイス「ハロ」上面には、これに沿うようにフェアリングが追加されている。側面と下面は黒色で塗装され、基調の赤色との激しいコントラストを奏でている。
チームはこの後、レギュレーションで許可されているフィルミングデーを利用したシェイクダウンをフィオラノのテストコースで実施、その後、シーズン前公式テストのためにスペインはカタロニア・サーキットに移動する。
なお同日直前には、メルセデスAMGが英国シルバーストンで新車「W09」を発表。開幕の時は徐々に近づいている。