
フェラーリ、”新技術”導入のF1マイアミGP特別リバリー公開―スクーデリア初のアシンメトリー
スクーデリア・フェラーリは5月1日、2025年F1第6戦マイアミGPでSF-25に導入する特別仕様のリバリーを公開した。このリバリーには、タイトルスポンサーであるHP Inc.と共同開発した最先端技術が用いられている。
今回のスペシャルリバリーは、両社のタイトルパートナーシップ締結1周年を記念したもので、マイアミ市内でシャルル・ルクレール、ルイス・ハミルトン、そしてチーム代表のフレデリック・バスールによって披露された。
Courtesy Of Ferrari S.p.A.
スクーデリア・フェラーリが2025年F1マイアミGPでSF-25に導入するスペシャルリバリー (6)
Courtesy Of Ferrari S.p.A.
スクーデリア・フェラーリが2025年F1マイアミGPでSF-25に導入するスペシャルリバリー (5)
カラーリングとしては、フェラーリを象徴する「赤」に、HPのシグネチャーカラーである「白」と「エレクトリックブルー」を組み合わせたもので、前後ウイングにはスクーデリア史上初となるアシンメトリー(非対称)デザインが採用されている。また、ホイールはホワイトに塗装され、ドライバーのレーシングスーツやヘルメットも特別仕様のリバリーに合わせてデザインされている。
Courtesy Of Ferrari S.p.A.
スクーデリア・フェラーリが2025年F1マイアミGPでSF-25に導入するスペシャルリバリー (4)
Courtesy Of Ferrari S.p.A.
2025年F1マイアミGP仕様の特別なレーシングスーツを着用するスクーデリア・フェラーリのルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレール
ベースカラーはあくまで“フェラーリ・レッド”であり、その意味では、ファンの期待を超えるような大胆なリバリーとは言い難い。特に、今回の発表に先立って公開されていた特別仕様のレーシングスーツから想像されたほど、大きな変化は見られない。
ただし、使用されている素材には未来志向の最先端技術が取り入れられており、「技術と創造力によって限界に挑む」というフェラーリとHPの共通理念を具現化した象徴的な試みとも言える。
車体を覆う一部のフィルムは、従来比で最大14%の軽量化と17%の薄型化を実現。耐熱性能の向上に加え、リサイクル可能なPVCフリー素材が使用されており、HPの最新ラテックス技術によって施工されている。両社は今後も、さらなる効率性とビジュアル的革新を追求し、施工時間の短縮も視野に入れて開発を継続するとしている。
なお、マイアミGPの週末には、ウィンウッド・マーケットプレイスに設置されるHPエクスペリエンスエリアにて、HPの技術がスクーデリア・フェラーリをどのように支えているかを紹介するさまざまなアクティビティが予定されている。