カタロニア・サーキットを周回するスクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテル、F1バルセロナ合同テストにて
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フェラーリ、ホンダに続いてF1第5戦スペインGPに新型エンジンを投入…開発を前倒し

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スクーデリア・フェラーリはメルセデスに反撃すべく、5月10日(金)に開幕を迎えるF1第5戦スペインGPに今季初のエンジンアップグレードを投入。さらなる性能向上によってチャンピオンシップでの挽回を目指す。

マラネロは当初、第7戦カナダGPでシーズン初となるパワーユニットのアップデートを予定していたが、開発を前倒して予定よりも2レース早いカタロニア・サーキットでこれを導入する。

現在スペック2を投入しているのはホンダのみ。日本のエンジンサプライヤーは前戦アゼルバイジャンGPで、レッドブルとトロロッソの両チームに改良型の内燃エンジンを持ち込んだ。ホンダのスペック2は主に信頼性の向上を目的としたものであったが、フェラーリのそれはパフォーマンス向上が主眼に置かれており、両者の性質は異なる。

スペインで行われたプレシーズン・テストで他を圧倒するパフォーマンスを発揮し、優勝候補筆頭と目されていた今季スクーデリアであったが、競争力のあるパッケージを誇るにも関わらず、開幕4戦ではメルセデスの後塵を拝しており、未だに勝利を収めていない。

「スペインGPは伝統的に殆どのチームがアップデートを持ち込むため、ライバルチームがパフォーマンスを上げる可能性がある」とマッティア・ビノット代表。「我々は現在選手権で遅れを取っており、挽回しなければならない立場にある。鍵になるのはマシン開発だ」

「前戦バクーでは新しい空力パッケージを投入したが、バルセロナでも同様にこのエリアの開発も持ち込む予定だ。さらに、予定を前倒しして新しいパワーユニットを投入する。スペック2は当初、カナダで持ち込むはずであったが、予定を早める事にした」

マッティア・ビノット代表によると最新仕様のエンジンは、オイルパートナーを務めるシェルのアップデートと連動する形で行われ、パフォーマンスの向上が期待できるという。

「我々のチームとの緊密に協力によって、シェルはレース用潤滑油の新しい配合を開発した。これは性能向上をもたらすもので、新型エンジンと共に投入される予定だ。開発を前進させることができたのは、舞台裏で行われているチーム全員の懸命な努力の賜物だ」

フェラーリは現在、メルセデスに74ポイントもの大量リードを許し、チャンピオンシップ2位に甘んじている。

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