カルロス・サインツによるとスクーデリア・フェラーリは、ポール・リカール・サーキットで開催されるF1第12戦フランスGPでエンジン交換ペナルティを受けるか否かについて検討を進めている。

サインツは前戦オーストリアGPで2位表彰台を射程に捉えていたものの、レース終盤にエンジンブローに見舞われ、紅き跳馬は大きな炎に包まれた。サインツにとっては、オーストラリア、エミリア・ロマーニャ、そしてアゼルバイジャンに続く今季4回目のリタイヤとなった。

サインツは既にエキゾーストを除く全てのコンポーネントが年間上限に達している。つまり、ICE（内燃エンジン）であれターボであれ、MGU-Hであれ、何か一つでも封を切れば即、グリッド降格ペナルティの対象となる。

2022年シーズンの残り11戦を既存のコンポーネントのみで乗り切る事は事実上、不可能であり、今週末のフランスを含めたいずれかの週末に罰則を受ける事は避けられない。

フランスGPの開幕を前にパワーユニット交換の可能性について問われたサインツは「まだ評価をしている最中で、あらゆる選択肢を検討しているところなんだ」と答えた。

「オーバーテイクの見通しや、暑さ、タイヤなどのあらゆる要素を考慮した上で判断することになるけど、当然、あり得る事だよね」

今季より導入されたグランドエフェクトカーでのデータはないものの、先代型での統計で言えば、ポール・リカール・サーキットはオーバーテイクが比較的容易とも言えるコースだ。

昨年はレース中に計55回の追い抜きが記録された。うち、DRSを使ったオーバーテイクは41回に及んだ。

一方で次戦ハンガリーGPの舞台、ハンガロリンクは「壁のないモナコ」と形容されるほど、追い抜きが難しく、サマーブレイク明けのスパ・フランコルシャンもポール・リカールほど、コース上で前走車を交わすのは楽ではない。

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