フェラーリの最高経営責任者(CEO)に就任したベネデット・ヴィーニャCourtesy Of Ferrari S.p.A.

フェラーリ、電動化とスクーデリア復活に向け半導体大手出身のベネデット・ヴィーニャを新CEOに任命

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フェラーリN.V.は暫定CEOを務めていたジョン・エルカーンの後任として、STマイクロエレクトロニクスのアナログ・MEMS・センサーグループ社長を務めていたベネデット・ヴィーニャをCEOに任命した。9月1日付けで就任する。

ルイス・カミレッリが昨年12月に一身上の都合で退任したため、フェラーリ最高経営責任者の座は半年間に渡って不在の状態が続いていた。

フェラーリはベネデット・ヴィーニャの起用によって、電動化が叫ばれる自動車業界においてもリーダー的地位を維持し続けたい考えだ。

半導体産業は今後の自動車業界に大きな影響を及ぼす分野であり、フェラーリは26年間に渡って当該領域で業界を先導してきたベネデット・ヴィーニャからの有益な知識と経験を期待している。

ジョン・エルカーン暫定CEOは今年春、2025年までに初の100%ピュア電動車を発表する意向を示した。ベネデット・ヴィーニャの力量が問われる事になる。

イタリア出身の52歳(1969年ポテンツァ生まれ)は、1995年に半導体チップメーカーのSTに入社。MEMS事業を立ち上げて、スマホ用ディスプレイに代表されるモーション・アクティブ・ユーザー・インターフェースの開発によって業界の主導的地位を確立させた。

その後はIoT機器向けの製品を導入。特に産業用および自動車用の市場セグメントに重点を置いた新たなビジネス分野で成功を収め、2016年1月に当該事業を統括する立場となり、2018年よりSTの経営委員会メンバーも務めている。

ピサ大学で原子核物理学を専攻したベネデット・ヴィーニャは根っからの技術屋で、多数の出版物を執筆すると共に、マイクロマシンに関する200件以上の特許を取得している。

ジョン・エルカーン会長は今回の任命について「テクノロジーに対する彼の深い理解と実証されたイノベーション、ビジネス構築、リーダーシップは、これからのエキサイティングな時代においてフェラーリとその情熱、パフォーマンスを更に強化してくれるだろう」との談話を発表した。

また、ベネデット・ヴィーニャは「フェラーリのCEOに就任することは特別な名誉であり、興奮と責任を感じている」と述べた。

ベネデット・ヴィーニャが取り組むべき課題は電動化だけではない。2022年から始まる次世代のF1においてスクーデリアを復活させる事が求められるが、モータスポーツに関する経験は持ち合わせておらず、その裁量が注目される。