松下信治、F2オーストリアのレース1で今季初優勝「アグレッシブに戦えた事が何より嬉しい」
FIA-F2選手権の第6戦オーストリアのレース1が29日にレッドブル・リンクで行われ、2列目4番手からスタートしたカーリンの松下信治が今季初優勝を飾った。2位はルカ・ギオット(UNI-Virtuosi Racing)、3位にはニック・デ・ブリース(ART Grand Prix)が続く結果となった。
松下にとっては2017年ハンガリーのレース2以来、通算5度目の優勝。レース1での勝利としてはキャリア初の栄冠となった。この勝利により松下はシリーズランキング8位に浮上した。
「スタートはスピンが多くてうまくいきませんでした」と松下。「外から並ばれましたが、ブレーキには自信があったので、ポジションを守れてよかったです。その後、タイヤ交換をする前に2台を抜けたので、それもよかったですね」
「予定どおりのタイヤ交換を終えて、そこからはタイヤ勝負だと思っていたので、タイヤをマネージメントしながらのレースでした。とにかくクルマがよかったし、トップのペースもそんなに速くはなかったので、そんなにがんばらなくてもいいペースでいけました」
「ピットインしていないクルマを抜くときに、1回ミスしてしまい、トップとの差が広がってしまいましたが、クルマの感じもよくて、レース終盤には追い付き、追い越すことができました。優勝はもちろんうれしいですが、マシンの状態もよく、自分もアグレッシブなレースができたことが一番うれしいです。レース2でもスタートを決めて、また表彰台を目指したいです」
この日のシュピールベルクは好天に恵まれ、レース1は現地16時45分に気温30℃、路面温度48℃のドライコンディションでスタート。若干出遅れた松下は、ターン1までに後続に迫られるもポジションを死守。その後、周冠宇をオーバーテイクし、オープニングラップを終えて3番手に浮上した。続く2周目にはアンソニー・ユベールをパス。2番手へと駒を進めた。
6周目、タイヤ交換のためピットインした松下は一時的に8番手に後退。その後はレース中盤にかけて好ペースで周回を重ね、第一スティントを引き伸ばした前走車を次々に交わし、25周目に4番手にまで浮上した。全車がピットインを済ませた35周目、2番手の松下はターン1でニック・デ・ブリースを鮮やかにオーバーテイク。トップに立った後も後続を引き離し、トップチェッカーを受けた。
レース1で勝利した松下はリバースグリッドにより4列目8番手から、30日(日)午前11時、日本時間午後6時にスタートするレース2に挑む。
2019年 F2オーストリア レース1 順位結果
Pos | Driver | Team | Gap |
---|---|---|---|
1 | N. Matsushita | Carlin | |
2 | L. Ghiotto | UNI-Virtuosi Racing | 2.963 |
3 | N. de Vries | ART Grand Prix | 10.428 |
4 | A. Hubert | BWT Arden | 10.786 |
5 | S. Sette Câmara | DAMS | 12.720 |
6 | G. Zhou | UNI-Virtuosi Racing | 15.514 |
7 | L. Delétraz | Carlin | 16.541 |
8 | J. King | MP Motorsport | 22.321 |
9 | N. Latifi | DAMS | 23.184 |
10 | J. Aitken | Campos Racing | 32.919 |
11 | J. Correa | Sauber Junior Team by Charouz | 35.892 |
12 | N. Mazepin | ART Grand Prix | 35.988 |
13 | G. Alesi | Trident | 39.890 |
14 | C. Ilott | Sauber Junior Team by Charouz | 46.138 |
15 | R. Tveter | Trident | 70.057 |
16 | S. Gelael | PREMA Racing | 75.742 |
17 | T. Calderón | BWT Arden | 76.586 |
18 | M. Schumacher | PREMA Racing | 1 LAP |
19 | P. O’Ward | MP Motorsport | 1 LAP |
A. Maini | Campos Racing | 49.454 |