
激化するF1圧縮比論争 「0を足せ」とフェルスタッペン、メルセデスの過度な“三味線”と牽制
2026年F1公式プレシーズンテスト2日目、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、現在進行中の圧縮比騒動を巡るメルセデスの主張を一蹴し、疑惑の目を逸らすためにライバルが極端に実力を隠しているとの見方を示した。
パドックで注目を集めている話題の一つが、エンジンの圧縮比を巡る疑惑だ。規則では16対1が上限とされているが、メルセデスは常温環境下での検査では基準を満たしつつ、走行中にはより高い比率を実現しているとみられている。
「ゼロを付け加えるべき」圧縮比論争に油を注ぐ
これまでのテストでレッドブルRB22が積み重ねた周回数は関係者に好印象を与えている。一方で、過去のプレシーズンテストを振り返っても明らかなように、テスト走行のデータや結果だけで各車の競争力を断定することは事実上、不可能だ。
こうした中、渦中のメルセデスでチーム代表を務めるトト・ウォルフは、レッドブルが現時点での「ベンチマーク」と持ち上げつつ、圧縮比問題で取り沙汰されている自陣営のアドバンテージは「2~3馬力」に過ぎないとの見解を示した。
だが、4度のF1ワールドチャンピオンは、この数値は自分たちが把握している実態とは少なくとも10倍の差があるとして反論した。
イタリアの専門メディア『autoracer』によると、フェルスタッペンはウォルフの「2~3馬力」という発言について問われると、次のように切り返した。
「末尾にゼロをひとつ加えるべきだ。昨日、僕らがたくさん周回したから、注目をこっちに向けようとしているんだ。開幕戦になれば、彼らがストレートでどれだけ速いか分かるよ。僕にはもう分かっているけどね」
FIA判断を前に広がる駆け引き
フェルスタッペンによれば、ウォルフはレッドブルを優勝候補として祭り上げることで、自陣営に向けられた疑惑をそらそうとしているという。
メルセデスはこれまで、この問題はシーズン開幕に向けて沈静化すると見ていた。だが、直近のパワーユニット諮問委員会(PUAC)の会合を経て情勢が一変。規則変更に必要な多数決が成立する可能性が浮上しており、週明けにはFIAがこの問題に関して何らかの見解を示すともみられている。
ウォルフの一連の発言についてフェルスタッペンは「個人的には、あれは注意を逸らすための戦術だと思う」と語った。
「でも構わない。僕はここでチームとやっていることに集中している。テスト初日に誰がチャンピオンになるかなんて分かるはずがない。特にこれほどレギュレーションが大きく変わるシーズンなら、なおさらにね」