ポジション争いを繰り広げるフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)とカルロス・サインツ(フェラーリ)、セルジオ・ペレス(レッドブル)、2024年4月20日F1中国GPスプリント
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

F1、アストンマーチンの再審請求を却下…中国でのアロンソ懲罰の見直し叶わず

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F1中国GPのスチュワードは、スプリントレース中にカルロス・サインツ(フェラーリ)と接触した事でフェルナンド・アロンソが受けたペナルティの見直しを求めるアストンマーチンの再審請求を却下した。

F1マイアミGPの開幕に先立ち、再審理を行うか否かを決定するために行われた聴聞会でアストンは、ペナルティの決定が下された当時、利用できなかった、前方方向を映した14号車AMR24のオンボード映像を証拠として提出し、レーシングアクシデントだと主張した。

聴聞会にはアストンのマイク・クラック代表とスポーティング・ディレクターのアンディ・スティーブンソン、フェラーリのスポーティング・ディレクターを務めるディエゴ・イベルノに加え、FIAを代表してニコラス・トンバジスとティム・マリオンが参加した。

再審理を求める者は聴聞会において、再審理が必要である事を裏付ける客観的な証拠を提出し、その証拠が、1)重要であり、2)関連性があり、3)新しく、4)当該決定時に入手不可能であったもの、であるとスチュワードに認めさせなければならない。

ヴィタントニオ・リウッツィを含む4名の競技審判団は、この証拠が新たなものであり、またインシデントに関連するものであると同意したが、重要なものであるとは認めなかった。

スチュワードは、当時利用可能だった証拠映像は自分たちの決定に疑問を抱かせる余地のあるものではなかったとし、また、アストンが提出した証拠は事件に対する新たな視点をもたらすものでもなかったとして請求を退けた。

同様の理由で却下されたケースは2021年のサンパウロGPが記憶に新しい。レース中に発生したルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンの一件に関してメルセデスは、レース後に回収された33号車の前方向きオンボードカメラと360度オンボードカメラの映像を証拠として提出したが、同じように「重要なものではない」として却下された

上海での一件によりアロンソは10秒ペナルティを受けたが、接触によるダメージによりリタイアしたためリザルトには影響はなかった。ただ、この際に科されたスーパーライセンスのペナルティポイント3点が、今回の請求却下により確定した。

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