2022年4月23日のF1エミリア・ロマーニャGPスプリントを制してジャン・アレジから祝福されるレッドブルのマックス・フェルスタッペン
Courtesy Of Red Bull Content Pool

スプリントは序章に過ぎず…F1、フリー走行での得点付与やリバースグリッドなど更なるフォーマット改革を検討

  • Published: Updated:

昨年導入されたF1スプリントは週末フォーマット改革の序章に過ぎないようだ。F1は将来的に、フリー走行でのチャンピオンシップポイントの付与や、リバースグリッド形式によるスプリントレースの開催を検討している。

フォーマット改定への取り組みについて、F1のステファノ・ドメニカリCEOは伊紙「コリエーレ・デラ・セラ」とのインタビューの中で「更なるショーの開催は先延ばしにできないニーズ」であるとして、次のように提言した。

「各セッションでポイントを与えるか、恐らくはリバースグリッドの仕組みを採用してのものになると思うが、FP3の代わりに(スプリントとは)異なるより短い土曜レースを行い、そのためのシングルラップの予選、もしくは予選を行う」

おそらくは降格ペナルティが多発した今年のベルギーGPを経て自信を深めたのだろう。ドメニカリCEOは「我々は何度か、リシャッフルされたレースでより多くのオーバーテイクが行われる様を見てきた。我々には試してみる義務がある」と付け加えた。

週末フォーマットの改定を目指す姿勢の根底にあるのは、過去2年間で獲得した新たなF1ファンが「レースマニア」ではないという認識だ。

予選と決勝に向けて行われるプラクティス走行はエンジニアやドライバー、”レースマニア”にとっては非常に重要で興味深いものであるものの、チャンピオンシップ争いに直接的に関係するものではなく、視聴率・観客者数が振るわない事からかねてより課題に挙げられていた。

以前、フリー走行は1回に留めたいとの考えを口にしていたドメニカリCEOは、週末の全てのセッションは直接的に選手権争いに影響を及ぼすものである必要があると主張し、それは「ファンも主催者も誰もが望んでいる」として「スプリントレースは最初の例に過ぎない。我々は更に改善できる」と語った。

ドメニカリが前任のチェイス・ケアリーに代わってCEOに就任する以前、F1は2021年シーズンに向けてチャンピオンシップの逆順をスタートグリッドとして行うリバースグリッド形式の予選レースの導入を再検討していたが、メルセデスを含む幾つかのチームによって廃案に追い込まれた経緯がある。