2019年F1オーストリアGP優勝マシン搭載パワーユニット「RA619H」
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2021年F1:パワーユニット降格ペナルティ規則の復習…エキゾースト追加・19戦以下の場合

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1.6リッターV6ハイブリッド・ターボエンジンが導入されて8年目となる2021年シーズンのF1パワーユニット(PU)に関するグリッド降格ペナルティについてまとめる。

当初は2021年よりPU規定が大幅に変更される見通しであったものの、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの影響もあり現行の仕様が継続される事となった。

更にホンダのF1撤退を受けて2022年~2024年までの開発凍結が合意されたため、少なくとも後4年は2つのエネルギー回生システムを備えた現行小排気量ターボの時代が続く。

今季はICE(内燃エンジン)、ターボ(TC)、MGU-H、MGU-Kが各々年間3基まで、CE(コントロール・エレクトロニクス)、ES(バッテリー)は年間2基まで降格ペナルティなく使用できる。ただし今季のレース数が19戦以下となった場合にはMGU-Kの年間許容数が2基までに制限される。

また今季からはエキゾーストにも制限が加えられ、年間8セットまでの使用が許可される。9セット以上を使用すると降格ペナルティの対象となる。

何故にエキゾーストが加えられたのかは定かでないが、従来はかなり頻繁(毎レース毎の可能性も…)に交換が行われていたものと見られており、コスト削減を後押しする事になるものと思われる。

なお3月末のバーレーンGPでは、セルジオ・ペレスとピエール・ガスリーが初戦にも関わらずESおよびCEを交換している。ハード的に問題がなく再利用が可能であれば良いが、ガスリー車のESは再利用できないとの事で、22戦を残して降格なしに交換できるバッテリーを使い切った。

イモラ・サーキットでの第2戦エミリア・ロマーニャGPの週末に先立ってのドライバー毎のパワーユニット使用状況は以下の通りだ。

Team Driver ICE TC MGU-H MGU-K ES CE EX
メルセデス L.ハミルトンHAM 1 1 1 1 1 1 1
V.ボッタスBOT 1 1 1 1 1 1 1
レッドブル・ホンダ M.フェルスタッペンVER 1 1 1 1 1 1 1
S.ペレスPER 1 1 1 1 2 2 1
マクラーレン・メルセデス D.リカルドRIC 1 1 1 1 1 1 1
L.ノリスNOR 1 1 1 1 1 1 1
アストンマーチン・メルセデス L.ストロールSTR 1 1 1 1 1 1 1
S.ベッテルVET 1 1 1 1 1 1 1
アルピーヌ・ルノー F.アロンソALO 1 1 1 1 1 1 1
E.オコンOCN 1 1 1 1 1 1 1
フェラーリ C.ルクレールLEC 1 1 1 1 1 1 1
C.サインツSAI 1 1 1 1 1 1 1
アルファタウリ・ホンダ 角田裕毅TSU 1 1 1 1 1 1 1
P.ガスリーGAS 1 1 1 1 2 2 1
アルファロメオ・フェラーリ K.ライコネンRAI 1 1 1 1 1 1 1
A.ジョビナッツィGIO 1 1 1 1 1 1 1
ハース・フェラーリ N.マゼピンMAZ 1 1 1 1 1 1 1
M.シューマッハMSC 1 1 1 1 1 1 1
ウィリアムズ・メルセデス J.ラッセルRUS 1 1 1 1 1 1 1
N.ラティフィLAT 1 1 1 1 1 1 1

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