抜け出したマクラーレン、”1強モード”か…角田裕毅は巻き返しの狼煙 / F1エミリア・ロマーニャGP 2025《FP2》結果と詳報

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2025年F1第7戦エミリア・ロマーニャGPのフリー走行2回目(FP2)が現地時間5月16日に行われ、オスカー・ピアストリがランド・ノリスを0.025秒差で抑え、FP1に続いてトップタイムを記録した。両者の差はFP1の0.032秒からさらに縮まり、マクラーレンは2セッション連続で1-2体制を築いた。

その一方で、3番手以下には約0.3秒のギャップが開いた。FP1ではトップ5がわずか0.2秒以内に収まっていたことを考慮すると、マクラーレンがライバル勢を明確に引き離した格好となった。少なくとも初日のプラクティスに限れば、マクラーレンが頭一つ抜けた速さを見せている。

この日のイモラ・サーキットは天候が安定し、気温は20℃をわずかに下回る程度。路面温度はFP1の39℃からやや下がり、36.5℃付近を記録した。コンディションはFP1と類似していたものの、F2やF3の走行により路面にラバーが乗ったことで、グリップは向上した。

レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、フロアの底付きやコックピット内のナットの緩み、足元への異物接触、トラフィックなど複数の問題に見舞われ、安定した走行ができず5番手にとどまった。

一方で、チームメイトの角田裕毅は、FP1でクリーンラップを得られず下位に沈んでいたが、FP2ではフェルスタッペンから0.092秒遅れの8番手につけ、上位に迫る速さを見せた。

このセッションでは中団勢の健闘が目立った。アルピーヌのピエール・ガスリーが3番手に入り、存在感を示したほか、今週末アップデートを投入していないウィリアムズ勢も好調で、アレックス・アルボンが9番手、カルロス・サインツが10番手をマークした。

レーシング・ブルズのイサック・ハジャーは7番手につけ、セッション終盤まで速さを見せていたが、ターン3の出口でスピンしバリアに接触。コース復帰を試みたもののグラベルにスタックし、残り6分で赤旗の原因となった。

フェラーリ勢はやや伸び悩み、シャルル・ルクレールが6番手、ルイス・ハミルトンは11番手に終わった。両者ともブレーキのフィーリングに不満を訴えており、ハミルトンはソフトタイヤでのアタックラップを途中で断念する場面も見られた。また、他車によるブロッキングを2度受け、フラストレーションの残る内容となった。

メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリもトラフィックに対して無線で不満を漏らしており、角田の走行について「超危険だった」と強く抗議。チームメイトのジョージ・ラッセルが4番手と好位置につけた一方、18番手にとどまった。

FP1でクラッシュを喫したザウバーのガブリエル・ボルトレートは、マシンの修復を終えてFP2に復帰。最終的に16番手タイムを記録し、19番手に沈んだチームメイトのニコ・ヒュルケンベルグを上回った。


3回目のフリー走行は、日本時間5月17日(土)19時30分から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2025年F1第7戦エミリア・ロマーニャGPフリー走行2(FP2)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:15.293 27
2 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:15.318 +0.025 24
3 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:15.569 +0.276 28
4 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:15.693 +0.400 22
5 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:15.735 +0.442 25
6 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:15.768 +0.475 27
7 6 アイザック・ハジャー レーシングブルズ・ホンダRBPT 1:15.792 +0.499 22
8 22 角田裕毅 レッドブル・ホンダRBPT 1:15.827 +0.534 28
9 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:15.916 +0.623 28
10 55 カルロス・サインツ ウィリアムズ・メルセデス 1:15.934 +0.641 28
11 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 1:15.943 +0.650 25
12 87 オリバー・ベアマン ハース・フェラーリ 1:16.009 +0.716 25
13 43 フランコ・コラピント アルピーヌ・ルノー 1:16.044 +0.751 28
14 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:16.220 +0.927 20
15 30 リアム・ローソン レーシングブルズ・ホンダRBPT 1:16.255 +0.962 21
16 5 ガブリエル・ボルトレート ザウバー・フェラーリ 1:16.339 +1.046 26
17 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:16.341 +1.048 22
18 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 1:16.406 +1.113 26
19 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ザウバー・フェラーリ 1:16.419 +1.126 25
20 31 エステバン・オコン ハース・フェラーリ 1:16.420 +1.127 23

コンディション

天気晴れ
気温20℃
路面温度36℃

セッション概要

グランプリ名 F1エミリア・ロマーニャGP
セッション種別 フリー走行2
セッション開始日時

サーキット

名称 イモラ・サーキット
設立 1953年
全長 4909m
コーナー数 21
周回方向 反時計回り

F1エミリア・ロマーニャGP特集