ホンダF1 田辺豊治「アップデートによってエンジン性能は向上、また一つ階段を上がった」
10日日曜に行われたF1カナダGP決勝レースを終えて、ホンダF1の現場統括責任者である田辺豊治テクニカル・ディレクターがコメントを発表。モントリオールで投入した新型パワーユニットは成果を上げているとして、チャンピオンシップ争いの次のステージに進んだとの認識を示した。
トロロッソ・ホンダのカナダGPはノーポイントに終わった。12番グリッドから入賞を狙っていたブレンドン・ハートレーは、スタート直後のターン5でランス・ストロール(Williams)に押し出され壁に激突、リタイヤを喫した。
予選16番手のピエール・ガスリーは、決勝開始前にICE、ターボチャージャー、MGU-H、MGU-Kを投入し19番グリッドからレースに挑んだ。次戦でグリッド降格を避けるための戦略的措置であった。後方からのスタートではあったものの、ポジションを8つ上げる素晴らしい走りを見せ、ポイントまで後一歩の11位でフィニッシュした。
アップデートによってエンジン性能は向上
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
今回のカナダGPにはポジティブな点とネガティブな点の2つの側面がありました。今回持ち込んだパワーユニットのアップデートはパフォーマンスの向上に寄与しましたが、その一方で土曜にはピエールのPUに信頼性の問題が発生してしまいました。PUの性能向上は、次の段階に向けての素晴らしい兆候と言えます。
ブレンドンがレース開始早々にクラッシュに巻き込まれてしまった事は非常に残念でしたが、後方からスタートしたピエールがポイント圏内まであと一歩のところまで挽回した点はチームにとって心強い結果となりました。次戦は彼のホームグランプリとなるフランスGPですので、チーム一丸となり良いレースお見せできればと考えています。
レースはフェラーリのセバスチャン・ベッテルがポール・トゥ・ウインを決めキャリア通算50勝目を上げた。2位はメルセデスAMGのバルテリ・ボッタス、3位にはレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが続き、予選順位そのままの3名が表彰台に上がった。