F1ブラジルGP 2017《決勝》結果とダイジェスト / ベッテル逆転勝利、マッサ最後の母国で圧巻の7位入賞
2017年のF1世界選手権 第19戦ブラジルGPが、現地11月12日(日)サンパウロ南部のインテルラゴス・サーキットで開催された。土曜の予選では軽い降雨もあったが、日曜は一転し気温28℃、路面温度は60℃を超える暑い一日となった。71周で争われた決勝レースは、2番手スタートのセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がポールポジションのバルテリ・ボッタス(メルセデス)を交わし優勝、3番手にキミ・ライコネン(フェラーリ)という結果となった。
F1最後の母国GPとなったフェルペ・マッサ(ウィリアムズ)は、1時間30分に及んだレースで始終フェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)と白熱のバトルを繰り広げた。9番手スタートのマッサはスタート時の混乱を巧みにくぐり抜け5番手に浮上、その後は8番手にアロンソを従えながら7番手を守り抜き最終的に100分の2秒という超僅差でこれを振り切った。
地元ファンの前で表彰台に登ることはできなかったが、レース主催者は元F1ドライバーのルーベンス・バリチェロを召喚し、ポディウムセレモニー終了後にマッサの花道を用意した。セレモニースペースに上がったマッサは、バリチェロのインタビューに応える形で観客とテレビの前で観戦していた世界中のマッサファンに感謝の気持ちを伝えた。
MAS: "I'm really emotional today because of all of you guys [fans]. Thank you for all your support and for helping me make the best race that I could" #BrazilGP #ObrigadoMassa 🇧🇷 pic.twitter.com/JEaZ3EdbHy
— Formula 1 (@F1) November 12, 2017
インテルラゴスで強みを見せられるマシンでないにも関わらず、レスト・オブ・ベストの7位でポイントを獲得できたのはマッサの実力以外の何物でもない。事実、同じマシンに乗るチームメイトのランス・ストロールを周回遅れにするほど、日曜のマッサは賞賛に足る走りを見せた。
初夏の激しい日差しの中でスタートしたレースは、オープニングラップからセーフティーカーが出動する波乱の展開で始まった。1コーナーでベッテルがポールのボッタスをイン側からオーバーテイク、ラップリーダーに躍り出た。2コーナーを抜けた所でストフェル・バンドーン(マクラーレン)がケビン・マグヌッセン(ハース)とダニエル・リカルド(レッドブル)に挟まれ、3台が絡む接触事故が発生。リカルドはタイヤ交換で事なきを得たものの、他の二人はレースを終えた。この件は審議の対象となっており、レース後に裁定が下される。
LAP 1/71: And more drama from the opening lap with Vandoorne and Ricciardo coming together after lights out #BrazilGP 🇧🇷👀 pic.twitter.com/LoH6A4ygo3
— Formula 1 (@F1) November 12, 2017
同じ周の7コーナー、27戦連続完走中のエステバン・オコン(フォース・インディア)がロマン・グロージャン(ハース)のスピンに巻き込まれリタイヤを喫した。コース上のデブリ回収のためにセーフティーカーが出動、ピットレーンスタートのルイス・ハミルトン(メルセデス)は大きなアドバンテージを得た。スチュワードは、事故の責任はグロージャンにあるとして10秒ペナルティを科した。
ピットレーンからスタートしたハミルトンは、怒涛のオーバーテイクショーを繰り広げ表彰台まで後一步に迫る4番手でフィニッシュした。終盤にはライコネンとの手に汗握る戦いを演じたが、ミスなく冷静なドライビングでライコネンがこれを退けた。ハミルトンはブラジルGPのドライバー・オブ・ザ・デイに輝いた。
アロンソはマクラーレン・ホンダに加入して以来の最高となる6番グリッドからレースに挑んだ。レースは終始かつてのチームメイトであるフェリペ・マッサとの一騎打ち。常に1秒圏内に入るような接近戦を演じたが、空気抵抗が大きすぎるMCL32ではDRSを使ってもマッサに離される始末。8番手でチェッカーを受けた後、ラストランのマッサを拍手で迎えた。
2017年F1第19戦ブラジルGP決勝リザルト
Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | Pts |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | ベッテル | フェラーリ | 71 | 1:31:26.262 | 25 |
2 | 77 | ボッタス | メルセデス | 71 | +2.762 | 18 |
3 | 7 | ライコネン | フェラーリ | 71 | +4.600 | 15 |
4 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 71 | +5.468 | 12 |
5 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 71 | +32.940 | 10 |
6 | 3 | リカルド | レッドブル | 71 | +48.691 | 8 |
7 | 19 | マッサ | ウィリアムズ | 71 | +68.882 | 6 |
8 | 14 | アロンソ | マクラーレン | 71 | +69.363 | 4 |
9 | 11 | ペレス | フォースインディア | 71 | +69.500 | 2 |
10 | 27 | ヒュルケンベルグ | ルノー | 70 | +1 lap | 1 |
11 | 55 | サインツ | ルノー | 70 | +1 lap | 0 |
12 | 10 | ガスリー | トロロッソ | 70 | +1 lap | 0 |
13 | 9 | エリクソン | ザウバー | 70 | +1 lap | 0 |
14 | 94 | ウェーレイン | ザウバー | 70 | +1 lap | 0 |
15 | 8 | グロージャン | ハース | 69 | +2 laps | 0 |
16 | 18 | ストロール | ウィリアムズ | 69 | +2 laps | 0 |
NC | 28 | ハートレー | トロロッソ | 40 | DNF | 0 |
NC | 31 | オコン | フォースインディア | 0 | DNF | 0 |
NC | 2 | バンドーン | マクラーレン | 0 | DNF | 0 |
NC | 20 | マグヌッセン | ハース | 0 | DNF | 0 |
コンディション
天気 | 晴れ |
---|---|
気温 | 28℃ |
路面温度 | 60℃ |
周回数 | 71 |
セッション概要
グランプリ名 | F1ブラジルGP |
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レース種別 | 決勝 |
レース開始日時 |
サーキット
名称 | インテルラゴス・サーキット |
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設立 | 1936年 |
全長 | 4309m |
コーナー数 | 15 |
周回方向 | 反時計回り |