アストンマーチンのエグゼクティブ・ディレクターに就任したボブ・ベル
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

F1古参技術者のボブ・ベル、アルピーヌを去りアストンマーチンに移籍…新役職就任でアロンソと再タッグ

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激動の只中にあるアルピーヌからまた一人、有能な人材が去った。戦略アドバイザーのボブ・ベルがテクニカル担当エグゼクティブ・ディレクターとしてアストンマーチンに加わった。

英国シルバーストンのチームはF1第2戦サウジアラビアGPの開幕を翌日に控えた2024年3月7日(水)、上級リーダーシップグループを強化すべく新たに同職を設け、ボル・ベルを任命したと発表した。

65歳のベテランエンジニアはチーム代表を務めるマイク・クラックの直属として、技術、エンジニアリング、そしてパフォーマンスに関する全体的な責任を負う。

ボル・ベルは1982年にマクラーレンでF1キャリアをスタートさせ、以降40年以上に渡ってジョーダン、ルノー、メルセデスGPなど複数のF1チームで上級技術職を務めてきた。

フェルナンド・アロンソがチャンピオンを獲得した2005年と2006年には、テクニカル・ディレクターとしてルノーR25およびR26の開発を監督。両選手権を総なめにした。

メルセデスを経て2016年に最高技術責任者としてマノー・マルシャから古巣ルノーに復帰すると、2018年以降は非常勤アドバイザーとしてチームを支えてきた。

アストンマーチンについてボブ・ベルは「近年の進歩に感銘を受けた」と述べ、「このプロジェクトの規模と野心には大いにやる気を奮い立たされる」と付け加えた。

アルピーヌの人材流出、喪失は留まることを知らない。

昨年7月末にチーム代表のオトマー・サフナウアーが退任すると、スポーティング・ディレクターのアラン・パーメインはRBに移籍。最高技術責任者のパット・フライもウィリアムズに移った。レーシングディレクターのダビデ・ブリビオも去り、ローラン・ロッシはCEOを解任された。

今年に入ってはテクニカルディレクターのマット・ハーマンと空力責任者のダーク・デ・ビアの両名が辞表を提出。事実上、予選・決勝ともに最下位に終わった開幕バーレーンGP後にチームは技術部門の3頭体制化を発表した。

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