Honda通算200回目の表彰台を喜ぶフェルスタッペン、一旦は首位奪還も2位「タイヤが終わっていた」
レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは開幕ポールポジションという利を得たものの、バーレーンでの57周のレースではメルセデスの総合力とルイス・ハミルトンの底力の前に後退を余儀なくされ、最終2位表彰台で週末を締め括った。
最初のターニングポイントは14周目だった。2番手ハミルトンがアンダーカット狙いで早々にピットイン。レッドブル陣営はこれに反応せずフェルスタッペンをステイアウトさせたが、メルセデスがもう一つの駒、バルテリ・ボッタスを16周目にピットインさせた事で対応を余儀なくされ、結局フェルスタッペンは17周目にピットに入る事となった。
これにより、ハミルトンとフェルスタッペンのトラックポジションが逆転。フェルスタッペンは地の利という点で優位に立つライバルを追撃する立場となった。
フェルスタッペンは首位奪還に向け、11周分履歴の浅いコンパウンドのアドバンテージを活かしてその差を詰めていき、51周目にハミルトンがターン10でミスを喫してコースオフを喫すると、一気にギャップを縮めて背後に迫り、53周目のターン4でこれを交わしてトップに立った。
だが追い抜きの際にコース外に出た事でことで、レースディレクターのマイケル・マシがチームに対してポジションを戻すよう指示。レッドブル陣営はこれに従わざるを得ず、これでリザルトが決まる格好となった。チェッカーを駆け抜けた際の両者のギャップは0.745秒という僅差だった。
57周に及んだ長き戦いを終えてフェルスタッペンは、ポジションをハミルトンに戻した後の状況について「既にタイヤが終わっていた」と述べ、もう一度仕掛けられるほどの余力が残っていなかったと説明した。
フェルスタッペンは、優勝を”逃す”形となった事は明らかで、その点については「残念」だとしながらも、メルセデスと張り合えた事は今後に向けての好材料であり「ホンダにとっての200回目の表彰台を獲得できて良かった」と付け加えた。
一旦は首位奪還も2位「タイヤが終わっていた」
マックス・フェルスタッペン決勝: 2位, グリッド: 1番手
大きく前進した事を実感できたのは良かったけど、優勝できなかったわけだから、もちろん残念に思ってる。
レース中はドライブしながら幾つか対処しなきゃならない問題が出てしまって、リスクを避けるようなドライビングを強いられた。だからこの点については調べて対応する必要があるけど、今日を含めて今週末は色々前向きな材料を得る事ができた。
メルセデスのアンダーカットに対して、僕らは自分たちの戦略を貫く事にしたわけだけど、これに関しては上手くいったと思う。問題は、今のF1マシンはオーバーテイクするのが本当に難しくて、一度コース上で前に立たれてしまうとかなり不利な立場に置かれるという点だ。
ルイスとの差を詰めていき、すかさずオーバーテイクしたんだけど、ターン4でコース外に出てしまったため、ポジションを戻す事にした。でもその時には既にタイヤの状態が悪化していて、プレッシャーをかけ続けられる余力は残っていなかった。
でもポジティブな面に目を向けなきゃね。メルセデスに勝負を挑めたのは素晴らしい事だし、こういう形でシーズンをスタートでき、更にポイントを獲得できたわけで良かったよ。
とは言え、改善の余地は常にあるから更に前へと進んでいくために何ができるのか分析していきたい。
今回、ホンダにとっての200回目の表彰台を獲得できて良かった。ここからは気持ちを切り替えて次のレースに取り組んでいく。
3月28日(日)にバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われた2021年F1開幕戦バーレーングランプリ決勝レースでは、2番グリッドからスタートしたルイス・ハミルトン(メルセデス)がポールシッターのマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)を交わして逆転勝利を挙げた。3位表彰台にはバルテリ・ボッタス(メルセデス)が滑り込んだ。