
角田裕毅「もっとやれた」昇格2戦で初入賞、ホーナー評価も”慢心”せず―さらなる課題に向けた覚悟も
2025年F1世界選手権第4戦バーレーンGPの決勝が現地時間4月13日に開催され、角田裕毅が9位でフィニッシュ。レッドブル・レーシング昇格後わずか2戦目で初得点を獲得し、その成長ぶりを改めて印象付けた。
チーム代表のクリスチャン・ホーナーは「ユーキは非常に堅実な週末を過ごしてくれた。予選ではトップ10に入り、今日もポイントを獲得してくれたし、ここバーレーンでは本当に良い走りを見せてくれた」と高く評価した。
苦戦を乗り越えた9位入賞
週末を通して下位に沈む苦しい展開を強いられたが、予選では見事にQ3進出を果たし、日曜の決勝は10番グリッドからのスタートとなった。
序盤は安定したペースで周回を重ねたものの、ソフトタイヤからミディアムタイヤへと交換した1回目のピットストップでは4.2秒を要し、タイムをロス。さらに31周目にはウィリアムズのカルロス・サインツと接触するアクシデントもあり、順調な展開とはならなかった。
それでも角田は冷静にレースを立て直し、粘り強い走りで9位フィニッシュを果たした。レッドブルの2台目のマシンとしては、今シーズン初の入賞となった。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
オリバー・ベアマン(ハース)とジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)をリードする角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年4月13日(日) F1バーレーンGP決勝レース(バーレーン・インターナショナル・サーキット)
「もっとやれた」悔しさと成長の手応え
レース後、角田は「(移籍後)初のポイントなので嬉しいです」と喜びを語りつつ、「でもやっぱり、もっとできたんじゃないかって気持ちはあります。特に今回は、ペース自体は結構良かったですし、もう少しうまくやれたはずです」と悔しさもにじませた。
ピットストップについては、「何が起きたのかは分かりませんが、チームとしても、もう少しうまくやれたはずだと思います」と課題を口にした。
一方で、「チームのサポートがなければ、ここまで成長できなかったと思います。まだ学ぶべきことはたくさんありますが、感謝しています」とチームへの感謝も忘れなかった。
焦らずとも、結果を積み重ねていく
予選・決勝を通じて確かな手応えを感じた角田は、自身の成長について「自分のパフォーマンスには満足していますし、とにかく今のやり方を続けていくだけです。今後も結果を積み重ねていくことが大切ですが、焦らずにやっていきたいと思います」と語った。
また、「今後はもっと厳しい週末を迎えることもあると思いますが、そのときにどう乗り越えられるかが僕にとって重要だと思います」と、さらなる課題に向けた覚悟も語った。
この日のレッドブルは、マックス・フェルスタッペンも6位と苦戦を強いられた。角田の着実な成長が、チーム全体の流れを変える契機となる日を期待せずにはいられない。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
ルイス・ハミルトン(フェラーリ)、角田裕毅(レッドブル・レーシング)、ジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)をリードするマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2025年4月13日(日) F1バーレーンGP決勝レース(バーレーン・インターナショナル・サーキット)
2025年F1第4戦バーレーンGPでは、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)が今季2勝目を上げ、2位にジョージ・ラッセル(メルセデス)、3位にランド・ノリス(マクラーレン)が続く結果となった。
ジェッダ市街地コースを舞台とする次戦サウジアラビアGPは、4月月18日のフリー走行1で幕を開ける。