W表彰台を祝うレッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表とホンダF1の山本雅史マネージング・ディレクター、2020年F1バーレーンGP
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ホンダF1、2-3位のW表彰台含む3台入賞の好結果「残り2戦では更に良いレースを目指す」と田辺TD

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ホンダF1パワーユニット勢は、11月29日に開催されたF1バーレーンGP決勝レースでレッドブルのマックス・フェルスタッペンが2位、アレックス・アルボンが3位でフィニッシュし、ダブル表彰台を獲得しただけでなく、アルファタウリのピエール・ガスリーが殊勲6位入賞を飾った事で、3台がポイントを獲得する好結果を収めた。ホンダにとってのダブル表彰台は昨年のブラジルGP以来初。

オープニングラップではロマン・グロージャン(ハース)がダニール・クビアトの前を横切る形でコースアウト。時速221kmという高速でバリアに衝突した事でマシンが真っ二つに割れ大きな炎が上がったが、幸いにもグロージャンは自力で脱出。深刻な事態は免れた。

1時間以上の赤旗中断を経て、レースはスタンディングスタートで再開されたが、クビアトは直後のターン8でイン側に切り込んできたランス・ストロール(レーシングポイント)と交錯。レーシングポイントRP20は横転し、セーフティカーが導入された。クビアトには10秒ペナルティーの裁定が下り、大幅にポジションを落とす事となった。

フェルスタッペンは4ストップ、アルボンは3ストップで先頭を走るルイス・ハミルトンを追いかけたが及ばず。残り3周というところでセルジオ・ペレス(レーシングポイント)がMGU-Kのトラブルによってリタイアした事でアルボンが3位に浮上し、自身2度目となる表彰台登壇を果たした。

フィールドの中で唯一2ストップ戦略を採用したガスリーは、2セット目のハードタイヤで粘り強く走り続けたが、最終盤にマクラーレンの2台にオーバーテイクを許してしまい5番手から7番手に後退。ただ、こちらもペレスのリタイアによって順位を1つ上げ、6位フィニッシュを果たした。

順位 ドライバー チーム 周回 タイム
2 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 57 +1.254s 19
3 アレックス・アルボン レッドブル・ホンダ 57 +8.005s 15
6 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 57 +11.942s 8
11 ダニール・クビアト アルファタウリ・ホンダ 56 +1 lap 0

2020年F1バーレーンGPの表彰台に上がったルイス・ハミルトン、マックス・フェルスタッペン、アレックス・アルボン
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Honda:F1バーレーンGP決勝

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

本日のレースは、スタート直後の大きな事故でいきなり長い赤旗中断となりましたが、レッドブル・レーシングのフェルスタッペン選手が2位、アルボン選手が3位表彰台と、我々にとって中東3連戦の初戦はポジティブな結果となりました。

2人のドライバーともにレースを通して堅実にドライブし、結果としてダブルポディウムをもたらしてくれました。また、フェルスタッペン選手のファステストラップ獲得も嬉しい結果です。

スクーデリア・アルファタウリのガスリー選手は全マシンの中で唯一の2ストップ作戦を取りましたが、こちらも粘り強くタイヤをマネージしながら6位と、良い結果でレースを終えてくれました。クビアト選手については再開直後の接触によりペナルティーを受け11位と、惜しくも入賞を逃しました。

来週は今週と同じバーレーン・インターナショナル・サーキットで、レイアウトを変えてのレースが行われます。今回の結果を次戦並びに最終戦のアブダビGPに繋げて、更に良い戦いができるよう準備を進めていきます。

最後に、スタート直後のクラッシュでハースのグロージャン選手に幸いにも深刻なケガがなかったことに心から安堵しています。昨今では稀に見る大きな事故でしたが、現代F1マシンの安全性の高さを証明する事になりました。FIAやチームの安全に対する取り組みに改めて敬意を表したいと思います。


11月29日(日)にバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われた2020年F1第15戦バーレーン・グランプリ決勝レースでは、壮絶なクラッシュによる長期の赤旗と2度のセーフティーカーを経て、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンがポール・トゥ・ウインを飾り、2位にマックス・フェルスタッペン、3位にアレックス・アルボンのレッドブル・ホンダ勢が続く結果となった。

次戦サクヒールGPは1週間後に同じバーレーンで開催される。レイアウトは変更され、1周60秒切りが予想されるショートオーバル風のアウタートラックで87周のレースが行われる。

F1バーレーンGP特集