ホンダF1、ハートレーのリタイヤを説明「車体側にトラブル、パワーユニットとは無関係」
7月1日(日)に行われた第9戦F1オーストリア決勝を終えて、ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターがレース内容を振り返った。
トロロッソ・ホンダ勢は、ピエール・ガスリーがオープニングラップでストフェル・バンドーン(Mclaren)と接触。フロアを破損し厳しいスタートを強いられたが、徐々にポジションを挽回し残り7周のところで8番手に浮上。入賞の期待が高まったが、50周目に差し掛かったソフトタイヤは崖を迎え、立て続けに3台に追い抜かれ11位でフィニッシュした。
フロアのダメージによってマシンのダウンフォースが不足。そのためガスリーのマシンは、十分にタイヤを路面に押し付ける事ができなくなり、デグラデーションが悪化していた。
ブレンドン・ハートレーは戦略的な理由からパワーユニット一式を全て交換し最後尾からスタート。こちらも徐々にポジションを上げていき46周目に10番手にまで挽回したものの、54周目に突如スローダウン。車体側のトラブルによってその場でリタイヤとなった。
F1オーストリアGP決勝を終えて
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
ブレンドンはタイヤを上手くマネジメントしながら入賞圏内の10番手を走行していましたが、車体側のトラブルによりリタイアとなってしまいました。このトラブルはパワーユニットとは無関係のものでした。ピエールもレース終盤までポイント圏内に踏みとどまっていましたが、最後の数周でタイヤ性能の限界を迎え11番手に後退し、入賞を逃す事となってしまいました。
非常に残念なレースとなりましたが、来週金曜にはイギリスGPが始まります。シルバーストン・サーキットは我々のミルトン・キーンズの拠点からも近い場所にありますので、その意味でホームレースと言えます。もう一度ポイント獲得に向けてチャレンジしたいと思います。
優勝はレッブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン、2016年メキシコGP以来となる通算4勝目を挙げた。2位はスクーデリア・フェラーリのキミ・ライコネン、3位表彰台にはセバスチャン・ベッテルが滑り込んだ。
晴天に恵まれた日曜のシュピールベルクは週末を通して最も暑くなり、気温23℃、路面48℃にまで上昇。”マシンクラッシャー”の異名を取るレッドブル・リンクがマシンに牙を剥き、メルセデス2台を含む計5台がマシントラブルでリタイヤを喫した。