スクーデリア・フェラーリのマッティア・ビノット代表とレーシングディレクターのローラン・メキーズ、2021年7月3日F1オーストリアGPにて
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フェラーリの予選戦略は「正しかった」と胸を張るビノット、”躊躇せず”サインツに道譲ったルクレールを褒めちぎる

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スクーデリア・フェラーリのマッティア・ビノット代表は2021年F1第9戦オーストリアGPを終えて、予選Q2敗退を良しとした戦略的判断は「正しかった」と胸を張った。

跳馬の2台はQ2の1回目のランでミディアムを装着。ノックアウトゾーンに沈んだ後の最終アタックになってもソフトに履き替えることはなく、カルロス・サインツは11番手、シャルル・ルクレールは12番で敗退を喫した。

これについてルクレールは、ソフトを履いてQ3に進出するよりはQ2でセッションを終え、決勝に向けて自由にタイヤを選択する方が有利と判断したためだとして「Q3に進出しないのは一種の計画通り」だったと説明した。

ポイント圏外からスタートした跳馬勢は、第1スティントを48周目まで引っ張ったサインツが第2スティント終盤にルクレールから6番手を譲り受け、前走のダニエル・リカルドを69周目に攻略して見事5位フィニッシュを果たした。

サインツよりも14周早くピットストップを消化していたルクレールはリカルドに仕掛ける事ができず、チームメイトと順位を入れ替えた後、8位でフィニッシュした。

マラネロの指揮官は71周のレースを終えて「今日のレース展開を見ても、昨日我々が下した決断は正しかったと言える」と鼻を高くした。

「今日の結果はこのコースにおける我々のポテンシャルに沿ったもので、5位は当然の結果であり、また望んでいた最高の結果だった」

「カルロスは素晴らしい走りで5位を獲得した。一方のシャルルは本来であれば(セルジオ・ペレスとの接触がなければ)更に上の結果を手にしていたはずだ」

マッティア・ビノットは終盤にポジションを譲ったルクレールの態度を称賛した。

「今日はドライバー達のチームスピリットに光を当てたい。シャルルは、よりフレッシュで速いタイヤを履いたカルロスのために躊躇せず道を譲った。その結果我々はチームとして最良の結果を得る事ができたのだ」

「これは正しいスピリットであり、前進を続けていく上で正しいやり方だ」

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