アルバート・パーク・サーキットを走行するマクラーレンのランド・ノリス、2022年4月8日F1オーストラリアGP
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四つ巴? ノリスが予選を前に最速! ベッテルの悪夢終わらずアストンW事故 / F1オーストラリアGP《FP3》結果とダイジェスト

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2022 F1第3戦オーストラリアGP土曜3回目のフリー走行が現地4月9日にアルバート・パーク・サーキットで1時間に渡って行われ、マクラーレンのランド・ノリスが1分19秒117のトップタイムをマークした。

2番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手にはセルジオ・ペレス(レッドブル)が続き、4番手にはフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が並んだ。トップ4のギャップは0.15秒に過ぎなかった。

赤旗によって2度の中断を強いられるトリッキーなセッションとなったため、必ずしもタイムシートは序列を適切に表しているとは言い難いが、フェラーリ対レッドブルのトップ争いにアルピーヌのみならずマクラーレンまでもが加わったと感じさせるような結果となった。

なおファステストラップを記録した後、エンジニアはノリスにアクセルを踏むなと指示を出した。アンドレアス・ザイドル代表によると、燃料が枯渇する寸前だったようだ。

初日にフェラーリと最速を争ったマックス・フェルスタッペンは、最終のランで2度に渡って計測ラップを放棄した。その後、赤旗が振られたため、万全の状態でラップを終える事ができなかった。クルマの状態が疑問視される。

2度の計測断念だけでなく、最終セクションでリアグリップを失いスピンを喫する場面もあった。フェルスタッペンは「なぜスピンしたのか分からない」と報告した。初日も同じ場所で何度か似たような状況に見舞われた。

グランプリ2日目を迎えた現地メルボルンの上空は初日FP2と同じ様に雲に覆われた。予選結果を占うセッションは気温24℃、路面31℃のドライコンディションでスタートした。

2日目になってもセバスチャン・ベッテルの悪夢は終わらなかった。

開始20分、ターン10でコントロールを失い、芝とグラベルを乗り越えてアウト側のバリアに衝突。赤旗が振られた。アストンマーチンAMR22は車体左側を中心にダメージを負った。

ベッテルは無線を通して「すまない。クルマのコントロールを失ってしまった。比較的大きいクラッシュだ。本当に申し訳なく思う。ターン9・1間でスナップしてしまったんだ」とチームに謝罪した。

クラッシュしたセバスチャン・ベッテルの5号車アストンマーチンAMR22を吊るすクレーン、2022年4月9日F1オーストラリアGP FP3copyright FORMULA 1

クラッシュしたセバスチャン・ベッテルの5号車アストンマーチンAMR22を吊るすクレーン、2022年4月9日F1オーストラリアGP FP3

FP1ではパワーユニットのトラブルに見舞われた。交換作業が終わらなかったためにFP2は傍観者として過ごした。そしてFP3では早々にクラッシュを喫して走行時間を失った。また、FP1のマシンストップの後にスクーターに乗って許可なくコースに侵入したとして5,000ユーロ、約67万円の罰金が科された。3回のプラクティスでの走行は僅か23周に留まった。

更にセッション終了4分前には、チームメイトのランス・ストロールがターン11で同じ様にクラッシュを喫した。左フロントを中心にクルマは破損。再びレッドフラッグが振られ、セッションは再開されずにそのまま終了となった。メカニック達は非常に慌ただしい午後を過ごす事になりそうだ。

クラッシュを喫したアストンマーチンのランス・ストロール、2022年4月9日F1オーストラリアGP FP3copyright FORMULA 1

クラッシュを喫したアストンマーチンのランス・ストロール、2022年4月9日F1オーストラリアGP FP3

ルイス・ハミルトンをして、お手上げ状態のメルセデスは幾らか上位との差を縮めたが、それでも最上位はハミルトンの8位と、辛うじてトップ10に滑り込む程度だった。ジョージ・ラッセルは11番手と、圏外でヘルメットを脱いだ。

スクーデリア・アルファタウリは角田裕毅が10番手、ピエール・ガスリーが12番手と、Q3進出を視野に入れる位置につけた。アルバート・パーク初走行の角田裕毅はFP1に続いて僚友を上回るペースを記録した。

全3ラウンド、計1時間が予定される2022年F1オーストラリアグランプリ公式予選は、日本時間4月9日(土)15時からアルバート・パーク・サーキットにて行われる。

2022年F1第3戦オーストラリアGPフリー走行3(FP3)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:19.117 12
2 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:19.249 +0.132 15
3 11 セルジオ・ペレス レッドブル 1:19.265 +0.148 17
4 14 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:19.275 +0.158 15
5 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:19.419 +0.302 17
6 3 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 1:19.693 +0.576 14
7 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1:19.809 +0.692 16
8 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:19.896 +0.779 13
9 77 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:20.008 +0.891 17
10 22 角田裕毅 アルファタウリ 1:20.071 +0.954 12
11 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:20.096 +0.979 16
12 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ 1:20.133 +1.016 14
13 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:20.205 +1.088 14
14 47 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:20.692 +1.575 17
15 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:20.836 +1.719 16
16 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:20.958 +1.841 16
17 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:21.025 +1.908 14
18 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:21.050 +1.933 14
19 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:21.636 +2.519 11
20 5 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 5

コンディション

天気曇り
気温24℃
路面温度31℃

セッション概要

グランプリ名 F1オーストラリアGP
セッション種別 フリー走行3
セッション開始日時

サーキット

名称 アルバート・パーク・サーキット
設立 1996年
全長 5278m
コーナー数 14
周回方向 時計回り

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