レーシングポイント「RP20」F1シュタイアーマルクGPフリー走行にてcopyright Racing Point

ピンク完全消滅? アストンマーチンF1、BWTとのタイトルスポンサー契約解消か

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伝統のブリティッシュグリーンをベースに、差し色としてピンクを配するカラーリングはさぞ美しい事だろうが、実現する事はないかもしれない。アストンマーチンF1がBWTとのタイトルスポンサー契約を解消、あるいはその関係を縮小させる可能性が出てきた。

レーシングポイントF1チームはBWTとの契約に伴い、2017年以降、マシンを桃色に染め上げてきた。しかしながらアストンマーチンを名乗る来季以降の基本色は、英国モータースポーツを象徴する伝統的なカラーに変更される見通しだ。

伝統のブリティッシュグリーンに彩られたアストンマーチン

その一方で、今月12日付の2021年暫定エントリーリスト上でのチーム名称は「アストンマーチンBWT F1チーム」と記載され、来季以降もBWTとの冠契約継続が示唆された事から、カラーリングの一部に桃色が残る可能性が浮上した。

BWTは欧州を代表する水処理技術の大手メーカーで、レーシングポイントの前身であるフォース・インディアと2017年に契約。プロモーションの一貫として以降のマシンはショッキングピンクに彩られてきた。

しかしながら22日(火)にアップデートされた暫定エントリーリストでBWTの名がチーム名から脱落し「アストンマーチンF1チーム」へと修正されている事が確認された。

実は、アストンマーチンF1内におけるBWTのポジションに関しては噂が上がっていた。

独Motorsport-Totalは遡ること1週間前の16日、ローレンス・ストロールら首脳陣が新しいタイトルスポンサー候補としてコグニザント社と交渉中だと報じた。コグニザントは米国ニュージャージー州に本社を構えるITソリューション企業で、全世界で約27万人の社員を抱える。

マスク姿のレーシング・ポイントF1チームのオーナー、ローレンス・ストロール、2020年 70周年記念GPにて
レーシング・ポイントF1チームのオーナー、ローレンス・ストロール / © Racing Point

コグニザントと合意に至った場合のBWTの去就は不明だが、仮にハースに移る事にでもなればニキータ・マゼピンの立場が危うくなるかもしれない。

ミック・シューマッハのチームメイトとして来季ハースでF1デビューが予定されているマゼピンは不適切動画の一件で物議を醸している。このような状況の中、チームの公式テストドライバーを務めるピエトロ・フィッティパルディとマゼピンのSNSのプロフィールが相次いで変更された事などから、マゼピンに代わってフィッティパルディが来季シートを獲得するのではといった声も上がっているが、現時点ではいずれもただの憶測に留まっている。

ハースF1チームのウェアを着たニキータ・マゼピンの後ろ姿
ニキータ・マゼピン / copy; Haas

具体的な金額は不明だが、ハースはマゼピンとの契約によって少なくとも二桁億円以上の資金を手にするものと見られる。マゼピンの父ドミトリーは化学会社ウラルカリを所有する億万長者で、キャリアを通じて息子のレース活動を全面的に支援してきた。

更に契約は複数年に及ぶ大きなもので、仮にマゼピンを失うことになればハースは資金繰り計画の再考を強いられるだけでなく、F1参戦継続の雲行きすら危ぶまれる。不祥事を起こしたからと言って、簡単に契約を解除できるほど単純な状況ではないと言える。

巨額が期待できる新たなタイトルスポンサーとの複数年契約を獲得できれば異なるシナリオもあり得るだろうが、可能性は限りなく低いと見るべきだろう。いずれにしてもBWTの今後の動向が注目されるところだ。