アンドレッティ、F1アメリカGPでコルトン・ハータのフリー走行出走を画策か
10月22日にサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開幕を迎えるF1第17戦アメリカGPのフリー走行で、アンドレッティ・オートスポーツがコルトン・ハータのドライブを画策している…そんな噂が流れている。
現時点で契約は成立していないという事だが、AP通信のジェナ・フライヤーによると、アンドレッティは米国オープンホイール界、そしてインディカー・シリーズが誇る若手有望株、21歳のアメリカ人ドライバーをフリー走行で走らせるべく、水面下でF1チームと交渉を進めているとの噂があるという。
また、アルファロメオ(ザウバー)買収によってF1参戦を目指しているとされるチームオーナーのマイケル・アンドレッティが、ハーターを伴いグランプリ開幕前日及び初日金曜にCOTAに姿を見せるとの情報もある。
ただしRACERは、ハータがアルファロメオC41で金曜フリー走行に出走する可能性はないだろうとの見通しを報じている。その背景には買収交渉の長期化の影響があるようだ。
両者は今週末のオースティンで再度、交渉の席を持つとも報じられているが、伝えられるところによるとタイムリミットが先送りされた可能性があると言い、関係者によると契約合意に至るまでには解決すべき何らかの課題がある。
マイケルの父であり、F1チームの買収を目的に設立されたと見なされている特別買収目的会社(SPAC)「アンドレッティ・アクイジション・コーポレーション」の特別顧問でもあるマリオ・アンドレッティは19日(火)に公開されたポッドキャスト「F1 Nation」の中で、ザウバーとの買収交渉について「私の理解では幾つかの未解決事項がある」と語っている。
アルファロメオの買収を前提とするならば、ハータのF1起用を狙っているとされるアンドレッティがフリー走行の出走権を得ようとするのは理に叶っている。
F1にフル参戦するためにはスーパーライセンスを取得しなければならない。その資格を得るためには国際自動車連盟(FIA)が指定する各シリーズを戦い、直近4シーズンの中の3シーズン(コロナ・パンデミック特例)で計40ポイントを稼ぐ必要がある。
インディカー・シリーズも指定カテゴリに入っているが、今年デビュー4年目を終えたばかりのハータの累積ポイントは32点に留まっており、参戦を目指す上では8点不足している。
FIAは2020年より、F1フリー走行に出走したドライバーにスーパーライセンスポイントを付与する新たな仕組みを導入した。これは1回のセッションで100km以上を走行した場合に1点を与えるもので、ドライバーは1つの週末で最大1点、また、3シーズンで最大10点を獲得することができる。
なお、通常フリー走行で正規以外のドライバーを起用する際、チームはイベント直前のプレビュー・リリースでその旨を発表するが、アルファロメオから18日にメディア向けに送られた文書にそうした記述はない。