9位転落のアルファタウリ「許容できない」とレッドブルのヘルムート・マルコ
角田裕毅とピエール・ガスリーのコンビで挑んだ最終年、2022年シーズンのF1コンストラクター選手権で9位に転落したアルファタウリについてレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは「許容できない」との認識を示した。
アルファタウリは2020年にF1イタリアGPで優勝を飾り、2021年にはF1アゼルバイジャンGPで3位表彰台に上がる程の高い競争力を発揮したものの、新型グランドエフェクトカーが導入された今季は一変。2点差でハースに破れ、下はウィリアムズのみという厳しい結果でシーズンを締め括った。
今季のアルファタウリについてヘルムート・マルコは独「Auto Motor und Sport」とのインタビューの中で「戦略面であまりにも多くのミスを犯したし、クルマのダウンフォースは少なすぎた」と述べ、「ポテンシャルを思えば技術的にも財政的にも、9位は受け入れられない」と付け加えた。
敗因の一つは開発競争でライバルに遅れを取った点にあった。
2人のドライバーがシーズンを通して獲得した35点のうち、27点はアゼルバイジャンGPまでの8戦で稼いだものだったが、中・高速コーナーのパフォーマンス改善を主眼とする第12戦フランスGPでのメジャーアップグレードは奮わず、シーズン中盤以降は無得点試合が続いた。
マルコはガスリーに代えてニック・デ・フリースを起用する来季に向けて「今は現状を把握してどのネジを回す必要があるのかについて検討しているところだ」と語った。
本インタビューに先立ちマルコは、新たにレッドブルのコーポレートプロジェクトおよび新規投資担当CEOに就任したオリバー・ミンツラフとの会談に臨んだ。
これはレッドブルの創設者兼共同オーナーのディートリッヒ・マテシッツ死去に伴い、今後のF1プロジェクトのあり方と方向性について話し合うものだった。
レッドブルに関しては現状の方向性を継続する事でミンツラフと「すぐに合意」に至ったものの、アルファタウリに関しては「継続性が成功の重要な要素である事は疑いない」とする一方、「我々は洗いざらい分析している最中だ。将来の方向性について見守りたい」と述べ、何らかの変更が行われる可能性を認めている。