フェルナンド・アロンソ「結果」を伴わせると警告、レッドブルF1移籍説に苛立ち
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セルジオ・ペレスの後任として2024年にレッドブルに移籍するのではとの憶測についてフェルナンド・アロンソは、アストンマーチンへの自身の忠誠心が疑われる事態となった事に腹を立て、「結果」を伴わせると警告した。
2戦連続のリタイヤに終わったメキシコ・シティでのグランプリを経てソーシャルメディア上で突如、奇妙な噂が盛り上がりを見せた。2024年にマックス・フェルスタッペンとタッグを組むのではとの内容だった。
英「Sky Sports」によると、サンパウロGPの開幕に先立ち2度のF1ワールドチャンピオンは「パドックのお馴染みの噂に過ぎない。フォロワーを増やそうとする連中が楽しんでいるだけだ。こういうゲームに興味はない」として「面白くない」と付け加えた。
アロンソは、噂や憶測に基づく情報の拡散が自身のプロフェッショナルとしての評価や忠誠心を損なう可能性があることに対して、強い不満を感じている。
具体的にはしなかったがアロンソは「それに対する結果をもたらすつもりだ」と警告し、何らかの措置を講じる意向があることを仄めかした。
時を同じくして流れたもう一つの噂、引退に関しては根も葉もない噂であった可能性が高いが、移籍に関しては土壌があったとの情報もある。
この憶測が盛り上がった要因の一つはアストンマーチンの競争力の低下だろう。
今年、アルピーヌからアストンマーチンへと電撃移籍したアロンソは、開幕8戦で6回の表彰台を獲得し、フェルスタッペンに次ぐランキング2位を射程に捉えていたが、シーズンが進むに連れAMR23の競争力は低下していった。
大規模アップグレードを投じたアメリカでは今季初のQ1敗退に終わり、日曜のレースと次戦メキシコは2戦連続のリタイヤに終わった。過去6戦のポイント獲得は僅か15ポイントに留まり、シーズン3戦を残してチーム共々、ランキング5位に後退した。
「望んでいたような競争力を発揮できていないのは確かだ」とアロンソは認める。
「最高水準を目指してはいるけど、今はそれができていない。最近導入したアップグレードの幾つかについて分析しているところだ」
アメリカGPに続き、今週末のサンパウロGPでは再びスプリント・フォーマットが採用される。プラクティスが1回のみである事からアロンソは、実験的なセットアップを試すつもりはないと語った。
米国とメキシコで行われた過去2回のレースではいずれも、アップグレードされた新型フロアがレース前に少なくとも1台のマシンから取り外された。
アロンソはチームの長期的な展望や、ファクトリーの新設、従業員の拡充といったチームの取り組みを高く評価しており、今季の成績を以てそれらに評価を下すのは時期尚早だと考えているようだ。
「僕らが満足していないのは明らかだし、マイク(チーム代表のマイク・クラック)も満足してはいない。現在の自分たちの調子に満足している者は誰もいない」とアロンソは語る。
「このチームは2年前には250人だったけど、今は将来の優勝候補となるべく過渡期にある。新しいファクトリー、そして800人に増えた従業員。今年は7回の表彰台を獲得し、昨年より200ポイント多い得点を稼いでいるけど、これらはすべて現在の枠組みに当てはまるものではない」
「現状に満足すべきではないと思う。2023年のこれまでが僕らにとってスーパーシーズンであったからと言って、それをあまり大げさに捉えるべきではない」