アロンソ「チームにとって歓迎すべき噂」フェルスタッペンのアストン移籍話に言及

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マックス・フェルスタッペンがレッドブルとの契約を早期に解除し、アストンマーチンへ移籍するとの憶測が浮上するなか、フェルナンド・アロンソはこの報道について、チームにとって非常に前向きなものであるとして歓迎の姿勢を示した。

第5戦サウジアラビアGPの開幕を翌日に控えたジェッダでアロンソは、現役王者の移籍候補先として名が挙がることは、アストンの将来性を示すものであるとし、「この噂は、チームにとって大いに歓迎すべきものだと思う」と語った。

「ワールドチャンピオンが他チームへの移籍の噂に上がることはある。今回、候補に挙がっているのはメルセデス、アストンマーチン、フェラーリだ。つまり、それだけ僕らのチームが高く評価され、将来性を期待されているということだ」

前戦バーレーンGPでの6位という不本意な結果、チーム首脳によるフェルスタッペン離脱への懸念発言、さらにレース後のガレージ内での緊迫した一件を受け、フェルスタッペンの将来を巡る報道は過熱している。

スペシャルヘルメットを前にマイクを握るフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、2025年4月17日(木) F1サウジアラビアGP(ジェッダ市街地コース)Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

スペシャルヘルメットを前にマイクを握るフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、2025年4月17日(木) F1サウジアラビアGP(ジェッダ市街地コース)

アストンは現在、コンストラクターズ選手権で7位と低迷しているが、最新鋭のファクトリーや風洞、2026年から始まるホンダとのワークスエンジン契約など、新時代に向けては有望な材料が数多く揃っている。

フェルスタッペンがこれまでに獲得した4つの世界タイトルはいずれもホンダエンジンによるものであり、これが移籍の噂を後押ししている一因とも見られている。

さらに、稀代の天才デザイナーであるエイドリアン・ニューウェイもすでにアストンでの業務に着手しており、2026年に導入される新しいレギュレーションに基づくマシン開発に「100%集中」しているという。

一部には、フェルスタッペンとアロンソによる“ドリームチーム”を望む声もあるが、その実現には、チームオーナーのローレンス・ストロールが息子ランス・ストロールのシートを明け渡す必要がある。アロンソは、このシナリオが実現する可能性は極めて低いと考えている。

アロンソは「僕には来年まで契約がある」と語り、フェルスタッペンが自身のシートを脅かす可能性を否定。フェルスタッペンをチームメイトに迎えることについては、歓迎するとしながらも、「それは起こりそうにないけどね。それも、かなりね」と付け加えた。

さらに、自身の将来についても触れ、「昨年、契約を延長した際に『速さと競争力を感じ、チームが僕を必要としている限りは走り続ける』と言ったけど、契約そのものはレースキャリアを超えて長く続いていく」と述べ、引退後もアストンに留まる意向を明らかにした。

「僕はこのチームに、別の役割で何年も関わり続けるつもりだ。たとえステアリングを握っていなくても、チームがタイトルを獲れば、僕は本当に誇らしく思うだろう」

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