F1日本GP、シンガポールの混乱を経て予選ルールを調整
前戦シンガポールGPの混乱を経て、三重県鈴鹿サーキットで行われる9月23日(土)のF1日本GP予選では全てのラップで指定タイムが再導入される。
F1レースディレクターを務めるニールス・ヴィティヒは22日(金)の開幕に先立ち、予選中および予選終了後、そして決勝レースに向けたレコノサンス・ラップ中の「不必要な低速走行」を防ぐべく、セーフティーカー(SC)ライン間の最大タイムを設定すると通達した。
具体的なラップタイムは初日2回目のフリー走行後に設定、通知される。インラップとアウトラップを含むあらゆるラップについて指定タイムより遅い速度で走行した場合、「不必要な低速走行」と見なされスチュワードによる調査が行われる事になる。予選の場合は予選終了後に行われる。
モンツァ・サーキットで行われたイタリアGPでは、予選中の混乱、他車に対する走行妨害やクラッシュのリスクを下げるべく、同様の指定タイムが導入された。これは一定の効果をもたらしたと思われるが、続くシンガポールGPでは採用されなかった。
マリーナベイ市街地コースでの予選Q1では、少なくとも8名のドライバーがラップ終盤にトラフィックを作り出し、最終的には不問とされたもののマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がローガン・サージェント(ウィリアムズ)に対する走行妨害疑惑で召喚された。
このルールは必ずしも「低速走行」の全てに適用されるものではない。
例えばモンツァでフェラーリのシャルル・ルクレールとカルロス・サインツがお咎めなしとされたように、後方から迫るクイックラップ中のドライバーの邪魔にならぬようコース脇に逃れるなど「スチュワードが認める例外的状況」に遭遇したがためにタイムを超過した見なされればペナルティを科される事はない。