ポールポジションを獲得してファンの声援に応えるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2022年11月19日F1アブダビGP予選
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レッドブル最前列独占!引退ベッテル、王者の走り…角田裕毅は健闘 / F1アブダビGP《予選》結果とダイジェスト

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2022年シーズンの最終戦、FIA-F1世界選手権第22戦アブダビGPの予選が11月19日にヤス・マリーナ・サーキットで行われ、マックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得。2番手にセルジオ・ペレスが0.228秒差で続き、レッドブル・レーシングが最前列を独占した。

フェルスタッペンはQ2でリアのグリップ不足を訴え失速したが、Q3では1回目の計測ラップを終えて暫定ポールに立つと、最終アタックで自己ベストを縮めて今季7回目のポールを手にした。唯一、1分23秒台を刻んだ。

ポールポジションを獲得したレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンと2番手セルジオ・ペレス、2022年11月19日F1アブダビGP予選Courtesy Of Red Bull Content Pool

ポールポジションを獲得したレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンと2番手セルジオ・ペレス、2022年11月19日F1アブダビGP予選

ペレスと同一ポイントでドライバーズランキング2位を争うシャルル・ルクレールは100分の4秒差で破れて3番手に甘んじた。もう1台のフェラーリF1-75をドライブしたカルロス・サインツは4番手に続いた。

打倒フェラーリに自信を見せていたメルセデス勢はコンマ7秒落ちと、ポール争いの蚊帳の外だった。ルイス・ハミルトンは5番手、ジョージ・ラッセルは6番手という結果だった。両者のギャップは1000分の3秒と拮抗した。

逆転のコンストラクター4位を目指すマクラーレンは、ランド・ノリスが中団最上位の7番手、ダニエル・リカルドが10番手とダブルQ3進出を果たした。ライバルのアルピーヌ勢はエステバン・オコンが8番手につけた一方、フェルナンド・アロンソは11番手のQ2敗退を喫した。

キャリア最後のF1公式予選に臨んだセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)は全てを絞り出してQ3に進出すると9番手を刻んだ。見る者の心に4度の王者足る走りを刻んだ。僚友ランス・ストロールは14番手でQ2敗退を喫した。

アルファタウリ勢はピエール・ガスリーが17番手でQ1敗退を喫したものの、角田裕毅は10番手でQ2に駒を進める印象的なパフォーマンスを発揮した。ただQ3には惜しくも0.151秒届かず、12番手で予選を終えた。入賞への期待が高まる。

予選Q1:前戦ポールシッターが敗退

決勝のスタートグリッドを決する争いは気温28.9℃、路面34.2℃、湿度69%、気圧1014.5hPaのドライコンディションでスタートした。公式タイヤサプライヤーのピレリはハード(白色)にC3、ミディアム(黄色)にC4、ソフト(赤色)にC5コンパウンドを持ち込んだ。

先週末のサンパウロGPでポールポジションを獲得したケビン・マグヌッセン(ハース)は、僅か1週間を隔ててQ1で姿を消す事となり、「クソみたいに酷かった」と無線で不満を漏らした。

毎年の恒例ではあるが、最終セクションではアウトラップ中のマシンによる大規模なトラフィックが発生した。犠牲者の一人となったようだ。

ベッテルは1回目のラップを終えてノックアウト・ゾーンに沈んだものの、渋滞だらけのタイトな最終セクションを風のように駆け抜け、6番手でQ2に駒を進めた。

トップ通過を果たしたフェルスタッペンは、1回目のラップを経てヘッドレストが壊れているようだから確認してくれと要求する場面があった。

Pos Driver Team Time Gap Laps
1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・RBPT 1:24.754 5
2 セルジオ・ペレス レッドブル・RBPT 1:24.820 + 0.066 6
3 カルロス・サインツ フェラーリ 1:25.090 + 0.336 4
4 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:25.211 + 0.457 5
5 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:25.387 + 0.633 6
6 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 1:25.523 + 0.769 9
7 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:25.545 + 0.791 6
8 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:25.594 + 0.840 6
9 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:25.594 + 0.840 6
10 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:25.630 + 0.876 9
11 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:25.711 + 0.957 9
12 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 1:25.735 + 0.981 5
13 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:25.741 + 0.987 9
14 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 1:25.766 + 1.012 6
15 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:25.782 + 1.028 6
16 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:25.834 + 1.080 9
17 ピエール・ガスリー アルファタウリ・RBPT 1:25.859 + 1.105 9
18 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:25.892 + 1.138 6
19 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:26.028 + 1.274 9
20 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:26.054 + 1.300 9

予選Q2:憤慨するベッテル

ハミルトンはアウトラップ中に無線を通して「まだブレーキに問題が出ている」と報告。中古タイヤを履いての1回目ラップは9番手に留まったが、新品に履き替えると5番手で通過を果たした。

ベッテルは8番手でQ3進出を果たしたものの、3ラップ連続で最終コーナーでトラフィックに見舞われ「こんな事ありうるのか!? 3回連続で(レッドブル)にやられた!」と不満を爆発させた。

契約更新ならずハースのシートを失った事で、ベッテルと同じくラストランの可能性があるミック・シューマッハは、F1同期の角田裕毅に1000分の6秒及ばず、13番手でクルマを降りた。

Pos Driver Team Time Gap Laps
1 セルジオ・ペレス レッドブル・RBPT 1:24.419 12
2 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:24.517 + 0.098 11
3 カルロス・サインツ フェラーリ 1:24.521 + 0.102 10
4 マックス・フェルスタッペン レッドブル・RBPT 1:24.622 + 0.203 11
5 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:24.774 + 0.355 15
6 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:24.903 + 0.484 12
7 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:24.940 + 0.521 14
8 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 1:24.974 + 0.555 15
9 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:25.007 + 0.588 11
10 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 1:25.068 + 0.649 12
11 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:25.096 + 0.677 12
12 角田裕毅 アルファタウリ・RBPT 1:25.219 + 0.800 15
13 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:25.225 + 0.806 15
14 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:25.359 + 0.940 15
15 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:25.408 + 0.989 12

2022年F1アブダビGPの決勝レースは日本時間11月20日(日)22時にフォーメーションラップがスタート。1周5,281mのヤス・マリーナ・サーキットを58周する事でチャンピオンシップを争う。

2022年F1第22戦アブダビGP予選リザルト

Pos No Driver Team Q1 Q2 Q3 Laps
1 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・RBPT 1:24.754 1:24.622 1:23.824 17
2 11 セルジオ・ペレス レッドブル・RBPT 1:24.820 1:24.419 1:24.052 18
3 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:25.211 1:24.517 1:24.092 17
4 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:25.090 1:24.521 1:24.242 16
5 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:25.594 1:24.774 1:24.508 21
6 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:25.545 1:24.940 1:24.511 20
7 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:25.387 1:24.903 1:24.769 17
8 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:25.735 1:25.007 1:24.830 17
9 5 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 1:25.523 1:24.974 1:24.961 18
10 3 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 1:25.766 1:25.068 1:25.045 15
11 14 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:25.782 1:25.096 12
12 22 角田裕毅 アルファタウリ・RBPT 1:25.630 1:25.219 15
13 47 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:25.711 1:25.225 15
14 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:25.741 1:25.359 15
15 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:25.594 1:25.408 12
16 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:25.834 9
17 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・RBPT 1:25.859 9
18 77 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:25.892 6
19 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:26.028 9
20 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:26.054 9

コンディション

天気晴れ
気温28.9℃
路面温度34.2℃

セッション概要

グランプリ名 F1アブダビGP
セッション種別 予選
セッション開始日時

サーキット

名称 ヤス・マリーナ・サーキット
設立 2009年
全長 5281m
コーナー数 21
周回方向 反時計回り

F1アブダビGP特集