2020年12月12日、ヤス・マリーナ・サーキットで開催されたF1アブダビGP予選後のパルクフェルメでチームとポールポジションを祝うレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン
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ホンダF1、メルセデスの16連続ポールに終止符「最後に一矢報いる事ができ本当に嬉しい」と田辺TD

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2020 F1最終第17戦アブダビGP公式予選に挑んだホンダF1パワーユニット勢は、レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが今季初のポールポジションを獲得し、メルセデスの16戦連続ポール記録に終止符を打った。

決勝のスタートタイヤが決まるQ2でレッドブル勢は、2台共にミディアムを履いてコースイン。フェルスタッペンはミディアムでの突破を果たしたが、アルボンはトラックリミット判定によってタイムが抹消となり、2セット目にソフトを履いてQ3へと駒を進めた。

アルファタウリのダニール・クビアトとピエール・ガスリーも僅差の戦いに競り勝ち、ソフトでラップを刻みQ3進出を果たした。

ポールを決するQ3では、1セット目を終えてバルテリ・ボッタス、フェルスタッペン、ルイス・ハミルトン、アルボンが0.156秒という僅差でトップ4に並び、最後の最後にミドルセクターで驚異的な仕事をやってのけたフェルスタッペンが2台のメルセデスW11をぶっちぎって換気の雄叫びを上げた。

打倒メルセデス「トップスピードは十分」

気負い過ぎてセクター1でプッシュし過ぎた結果、最後までタイヤが保たずにタイムを更新できなかったアルボンは5番手、「人生最高の予選ラップ」をまとめたクビアトが7番手、そして10番手にガスリーが続き、ホンダ勢としては全4台がトップ10グリッドを獲得する事となった。

順位 ドライバー チーム Q1 Q2 Q3
1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:35.993 1:35.641 1:35.246 19
5 アレックス・アルボン レッドブル・ホンダ 1:36.106 1:35.654 1:35.571 15
7 ダニール・クビアト アルファタウリ・ホンダ 1:36.459 1:36.214 1:35.963 20
10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 1:36.545 1:36.282 1:36.242 20

夕刻から日没に掛けてのスターティンググリッド争いを振り返ったホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは「最後に一矢報いる事ができ本当に嬉しい」と述べ、対メルセデスにおける今季初ポールを喜んだ。

Honda:最後に一矢報いる事ができ嬉しい

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

シーズン最終戦の予選は、フェルスタッペン選手がポールポジションを獲得し、Honda製F1パワーユニットを搭載する2チーム・4台がQ3に進出してトップ10入りを果たし、明日のレースに向けて非常にポジティブな結果が得られました。

今シーズン、ここまで16戦連続でメルセデス勢にポールポジションを獲られていましたが、今年最後の予選で一矢を報いることができ、本当に嬉しく思っています。

トップ3は0.1秒以下の僅差で、トップ10が1秒以内という厳しい戦いの中、フェルスタッペン選手以外の3台についても、アルボン選手が5番手、クビアト選手が7番手、ガスリー選手が10番手という結果を獲得してくれました。

明日は、今シーズン最後のレースになります。予選と同じようにレースも非常に接近した戦いが予想されますので、ドライバー、チームと共に一丸となって、悔いのない形でレースを走り切り、良い結果でシーズンを締め括りたいと思います。


今季最後のグリッド争いでは、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがキャリア3度目のポールポジションを獲得。1.6リッターV6ハイブリッド時代としては初めて、メルセデス以外がアブダビで予選最速を刻んだ。

2020年シーズンのF1のフィナーレを告げる第17戦アブダビ・グランプリ決勝レースは、日本時間12月13日(日)22時10分にスタート。1周5,554mのヤス・マリーナ・サーキットを55周する事で勝敗を決する。

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