2024年FIA世界耐久選手権（WEC）第4戦、第92回ル・マン24時間レースが6月15～16日に行われ、50号車（アントニオ・フォッコ、ミゲル・モリーナ、ニクラス・ニールセン）が総合優勝を飾り、フェラーリが昨年に続く連覇を果たした。

ハイパーカークラス最後尾の23番グリッドからスタートしたトヨタ7号車GR010ハイブリッド（ホセ・マリア・ロペス、小林可夢偉、ニック・デ・フリース）は大逆転に14.221秒及ばず2位でフィニッシュした。昨年のウィナー、51号車フェラーリ（アレッサンドロ・ピエール・グイディ、ジェームス・カラド、アントニオ・ジョビナッツィ）が3位表彰台に滑り込んだ。

トヨタ8号車は（セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮）は折り返しを迎えたところで首位に浮上。98周という誰よりも多いリードラップを刻んだが、ピットストップでのタイヤ交換トラブルや、51号車フェラーリの衝突に伴う後退を強いられ、最終5位でレースを終えた。

51号車には5秒ペナルティが科され、8号車が戦線離脱したころで優勝争いは50号車フェラーリと7号車トヨタの一騎打ちに絞られた。

ロペスは残り1時間を切ったタイミングで、ターン2でスピンを喫してタイムをロス。残り40分で最後のピットストップを行い2番手でコースに復帰した。

ライバルより10分ほど早くピットストップしたため、50号車が残りをノンストップで走り切れるかが注目されたが、ロペスがパワー絡みのトラブルに悩まされたこともありトップチェッカーを受けた。

LMP2クラスはユナイテッド・オートスポーツ22号車オレカ07（オリバー・ジャービス、ビジョイ・ガーグ、ノーラン・シーゲル）が、LMGT3クラスはマンタイEMA91号車ポルシェ911（ヤセル・シャヒン、モーリス・シューリング、リヒャルト・リーツ）が各々、クラス優勝を果たした。

エントリーした全62台はレース全体を通して寒さと幾多もの雨に悩まされ、セーフティーカー（SC）の導入時間は6時間に及んだ。序盤にリードした83号車フェラーリ（ロバート・クビサ、ロバート・シュワルツマン、イェ・イーフェイ）や、MotoGPのレジェンド、ヴァレンティーノ・ロッシ擁するチームWRT46号車BMW M4を含む計15台がリタイヤした。

日本勢はD’STATIONレーシング777号車（星野敏、エルワン・バスタード、マルコ・ソーレンセン）がLMGT3クラス9位、アコーディスASPチーム87号車（木村武史、エステバン・マッソン、ジャック・ホークスワース）がクラス10位、TFスポーツ82号車（小泉洋史、セバスチャン・ボー、ダニエル・ジュンカデラ）が11位でフィニッシュした。

表彰台争いを繰り広げていた濱口弘、ニコラ・ピーノ、佐藤万璃音のユナイテッド・オートスポーツ95号車はリタイアに終わった。