ウィリアムズのガレージに立つローガン・サージェント、2023年10月27日F1メキシコGP
Courtesy Of Williams

F1メキシコGP:黄旗違反のサージェントに厳罰、ウィリアムズも罰金…角田裕毅関与の一件を巡り

  • Published:

10月28日(土)の公式予選を経てF1メキシコGPのスチュワードは、ローガン・サージェントに10グリッド降格という異例の厳しいペナルティを科すと共に、角田裕毅(アルファタウリ)との一件を巡って、ウィリアムズに執行猶予付きの20,000ユーロ(約317万円)の罰金を科す決定を下した。

前戦アメリカGPでキャリア初ポイントを獲得したサージェントは、クイックラップの2回共がトラックリミットとなった事でタイムを残せずにQ1を終えたが、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)のスピンに伴い黄旗が振られる中、角田裕毅を追い抜いたと判断された。

スチュワードによるとサージェントは公聴会の中で、角田裕毅をオーバーテイクしたのは「低速走行しているように見えたためであり、また前方にグリーン・パネルが見えたからだ」と説明した。

この点についてダニー・サリバンを含む4名の競技審判団は「前方にグリーン・パネルや旗が見えたからといって、黄旗ゾーンで追い越しができるわけではない。追い越しはグリーンパネルや旗を通過した後にしかできない」と指摘すると共に、サージェントは「十分な減速を怠った」とも付け加えた。

この結果、サージェントには10グリッド降格と合わせて2点のペナルティ・ポイントが科された。今年3月のデビュー戦からの累積ポイントは6点に達した。

膨大な数の降格ペナルティであるにも関わらず、サージェントは予選最下位であるため、グリッドへの影響はない。

黄旗下でのオーバーテイク疑惑に関しては、角田裕毅もスチュワードに記録されていたが、召喚されることはなかった。恐らくはサージェントの一件に関与したためにリストに入れられたものと推測される。

予選Q2では角田裕毅がガレージからコースに向かった際に、右リアにウィリアムズのジャッキが引っかかる場面があった。

FIA国際競技規定は「ピットレーン要員や他車を危険に晒す、あるいは不必要に妨げるような方法で機材やタイヤをピットレーンに置いてはならない」と定めている。

スチュワードはジャッキを放置したウィリアムズに対し、1万ユーロを12ヶ月間の執行猶予とする計2万ユーロの罰金を科した。

F1メキシコGP特集