アストンホンダ最下位も、前進の芽を見出すアロンソとストロール。イギリスGPで見えた順位では測れない収穫

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アストンマーティン・ホンダは、2026年F1第9戦イギリスGPのスプリントと予選で、いずれも2台が最後方に沈む非常に厳しい結果となった。それでも、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールは、順位には表れない歩みに手応えを得ていた。

7月4日(土)のスプリントでアロンソは20位、ストロールは21位に終わり、続く予選ではストロールが21番手、アロンソが22番手と、再び2台が最後尾を独占した。苦戦の続く週末にあって、両者が口をそろえたのは、オペレーション面での前進だった。

最後尾でも見えたPU運用改善の手応え

サングラス姿で取材に応じるフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)、2026年7月4日(土) F1イギリスGP(シルバーストーン・サーキット)Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

サングラス姿で取材に応じるフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)、2026年7月4日(土) F1イギリスGP(シルバーストーン・サーキット)

予選を終えたアロンソは、パワーユニット(PU)面に前向きな材料を見いだしていた。

「ここ最近の週末とまったく同じように、僕らにとってまたしても厳しい予選だった。今の僕らのポジションはこんなものだ。ただそれでも、デプロイメントやエネルギーマネジメントは良かったし、前向きに捉えられる点もいくつかある」

回生の機会が乏しい一方、エネルギー消費の激しいシルバーストン・サーキットでエネルギー・マネジメントに好感触を得たことは、苦戦の続くこのチームにとって数少ない収穫だ。

ホンダ・レーシング(HRC)の折原伸太郎トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアは、「エネルギーマネジメント、デプロイメントやドライバビリティを含め、スプリントと予選に向けて性能を最大限に引き出すために、パワーユニットのセッティング作業を進めていきました」と説明した。

アロンソは、スプリント開始直後にAMR26が見せた好スタートにも手応えをつかんでいた。

「今日のスプリントでも示した通り、スタートも良かった。誰もが改善に向けて懸命に取り組んでいる。明日のレースでも学びを深めていきたい」とアロンソは続けた。

セットアップ作業を通した性能改善

ヘルメットのストラップを締めるランス・ストロール(アストンマーティン・ホンダ)と見守るペドロ・デ・ラ・ロサ(アンバサダー)、2026年7月4日(土) F1イギリスGP(シルバーストーン・サーキット)Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

ヘルメットのストラップを締めるランス・ストロール(アストンマーティン・ホンダ)と見守るペドロ・デ・ラ・ロサ(アンバサダー)、2026年7月4日(土) F1イギリスGP(シルバーストーン・サーキット)

ストロールは、スプリントから予選に向けてマシンのセットアップを変更した。最下位に沈んだスプリント予選とは対照的に、本予選では21番手をマークし、0.025秒差でアロンソを上回った。予選でアロンソを上回ったのは、直近3戦で2回目だ。

ストロールは、「予選に向けていくつか変更を加えた結果、より良いウインドウにクルマを収めることができた。感触は良くなった」と振り返り、パフォーマンス向上を可能たらしめたチームのセットアップ作業を評価した。

そのうえで「とはいえ、僕らが望んでいる状態には達していないし、それほど大きな意味はない」と前置きしつつも、「良いラップが走れたように思う」と一定の手応えをにじませた。

ストロールには5基目のバッテリー(ES)およびコントロール・エレクトロニクス(PU-CE)の開封に伴いグリッド降格ペナルティが科されており、決勝は21番手ではなく最後尾からのスタートが見込まれる。

追突不運も、決勝に向け実用データを収集

僚友ランス・ストロールをリードするフェルナンド・アロンソのアストンマーティンAMR26、2026年7月4日(土) F1イギリスGPスプリント(シルバーストーン・サーキット)Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

僚友ランス・ストロールをリードするフェルナンド・アロンソのアストンマーティンAMR26、2026年7月4日(土) F1イギリスGPスプリント(シルバーストーン・サーキット)

前進の手応えの一方、アロンソはスプリントで不運にも見舞われた。ヴィレッジ(ターン3)でセルジオ・ペレス(キャデラック)に右リアを引っかけられ、スピンを喫した結果、開始早々に最後尾へと転落した。

スチュワードは、この接触についてペレスに全面的な責任があると結論づけ、10秒ペナルティを科す決定を下した。

アロンソにとっては、好発進を活かせず序盤で後退する展開となったが、それでもペレスがフロントウイングとタイヤの交換のために6周目にピットインしたことで21番手に浮上。9周目にはストロールをかわして20番手まで上がり、この順位でフィニッシュした。

一方のストロールは、残り3周のタイミングでミディアムタイヤに交換。21位でフィニッシュした。

スプリントでは19台がスタートタイヤにミディアムを選択する中、アロンソとストロールはソフトタイヤを履いてグリッドに着いた。さらにピットストップを通してストロールがミディアムに履き替えたことで、チームは決勝に向けて2種類のコンパウンドに関する貴重な実戦データを収集した。

現場チームを統括するマイク・クラックは、AMR26の現在の競争力を踏まえれば予選結果は「驚くべきものではなかった」と冷静に受け止めつつも、タイヤデータの収集に触れたうえで、「明日のレースでできる限りのパフォーマンスを引き出せるよう、全力を尽くすつもりだ」と前を向いた。


2026年F1イギリスGP予選では、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)がポールポジションを獲得。後方にはフェラーリの2台が続き、2番手にシャルル・ルクレール、3番手にルイス・ハミルトンという結果となった。

決勝レースは日本時間7月5日(日)23時にフォーメーションラップが開始され、1周5891mのシルバーストン・サーキットを52周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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