レース後会見でマイクを握る2位のオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、2025年F1オーストリアGP
Courtesy Of McLaren

ピアストリ、「アルピーヌは未だに邪魔してくる無線」を釈明―本音が漏れたわけではない?

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アルピーヌは何年経っても結局、こうやって未だに僕の邪魔をしてくるんだね」――この無線が注目を集めた2025年F1第11戦オーストリアGPから1週間。第12戦イギリスGPを前に、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)がその真意を語った。

オーストリアGPでは、予選Q3でアルピーヌのピエール・ガスリーのクラッシュにより最終アタックが妨げられ、決勝ではフランコ・コラピントに芝生に押し出され、さらにバックマーカーとなったガスリーにも進路を阻まれる場面があった。

度重なるアルピーヌ勢とのインシデントを受け、かつて在籍していた古巣チームへの皮肉とも受け取れる無線が飛び出したのは、ある意味で自然な流れとも言える。

2022年、ピアストリはリザーブドライバーとしてアルピーヌに所属していたが、チームが本人の意思に反して翌年の昇格を一方的に発表。これが契約問題へと発展し、最終的には法的手続きを経てマクラーレンへの移籍に至った。この一件はF1界でも大きな話題を呼んだ。

英専門メディア『RaceFans』によると、無線での発言について問われたピアストリは、過去の因縁を引きずってのものではないと釈明した。

「無線での発言については、単に偶然だったと思う。予選で妨害された相手がたまたまアルピーヌで、決勝でも結果的に両方にちょっと妨げられた形になった。だから、あれは単なる偶然だったんだ」

また、アルピーヌ時代の出来事については「もうだいぶ前のことだし、最近はそのことについて考えることもない」と語り、特に意識することすらないと強調した。

過去と決別し、タイトルを狙うピアストリ

現在、ピアストリは今季開幕11戦を終えた時点でドライバーズランキングのトップに立ち、初のタイトル獲得に向けて着実に歩を進めている。

この状況についてピアストリは、「これまでのキャリアで経験してきたものと、かなり似ている」と語る。

「F3やF2でタイトルを獲ったときも、毎回違った形で勝ってきたから、こうすればいいっていう決まった方法があるとは思ってない。その年、その年のレースやタイトル争いを通じて、毎回何かを学んできた」

「今もやっていることは変わらない。まだシーズン序盤だし、これからも色んなことが起きるだろうけど、特に構えているわけでもないんだ」

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