ガレージ内で待機するアレックス・アルボン(ウィリアムズ)、2025年4月5日(土) F1日本GP予選(鈴鹿サーキット)
Courtesy Of Williams

アルボン、チーム無線での”怒号”を弁明―F1日本GPで怒鳴り散らす

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2025年F1第3戦日本グランプリで9位入賞を果たしたアレックス・アルボン(ウィリアムズ)は、レース中に無線を通して何度も苛立ちを露わにした件について、レース後に弁明した。普段は温厚なことで知られるアルボンの激しい口調は、国際放送でも取り上げられ、大きな注目を集めた。

「マジでお前ら意味が分からん!」苛立ち爆発

鈴鹿サーキットでのレース中、アルボンは無線を通して担当レースエンジニアのジェームズ・アーウィンに対し、何度も繰り返し怒りをぶちまけた。

特に苛立ちを見せたのはギアシフトに関する技術的な問題で、「シフトがマジで酷すぎる。一体、何したんだよ? スタートの時からずっとクソだ!」と吐き捨てるように訴え、チームから具体的にどこに問題があるのかと尋ねられると「いや、ずっと言ってんだろ!前からずっと同じこと言ってるだろ!」と叫んだ。

さらにピット戦略に関しても「マジでお前ら意味が分からん!」と不満をあらわにし、ポジション争いのライバルであるオリバー・ベアマン(ハース)がすでにタイヤ交換を終えたと知らされると、「なら、それより先にピットに入れろよ!」と憤った。

原因はギアシフトのセッティング

レース後、アドレナリンが収まったアルボンは、無線の件について問われると、バツが悪そうに苦笑いを浮かべながらこう答えた。

「僕の無線がやたらと注目されるってことは、さては、それだけレースが退屈だったんでしょ?」

アルボンによれば、ギアボックスそのものに問題があったわけではなく、変速の「設定」が意図したものと異なっていたのだという。

「週末を通して幾つかのシフト設定を試していて、最終的に気に入ったものを選んだはずなんだけど、レース中、その設定になっていないような感触だったんだ」とアルボンは説明した。

「FP1やFP2で使っていたあまり良くない設定のまま」のように感じられたというが、その後、チーム側の対応により修正され、問題は無事に解消されたという。

メディアのインタビューに応じるアレックス・アルボン(ウィリアムズ)、2025年4月5日(土) F1日本GP予選(鈴鹿サーキット)Courtesy Of Williams

メディアのインタビューに応じるアレックス・アルボン(ウィリアムズ)、2025年4月5日(土) F1日本GP予選(鈴鹿サーキット)

また、普段の姿からは想像できないような無線での変貌ぶりについては、「クルマに乗っている時の僕はいつもあんな感じだよ。ああいう口調じゃない時なんてないよ!」と冗談交じりに笑った。

結果としてアルボンは9位でフィニッシュし、開幕から3戦連続でポイントを獲得。ウィリアムズが今季これまでに獲得した19ポイントのうち、18ポイントを稼ぎ出しており、チーム内での存在感を一層強めている。


2025年F1第3戦日本GP決勝レースでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインで通算64勝目を上げた。2位はランド・ノリス、3位はオスカー・ピアストリと、マクラーレン勢がこれに続いた。

バーレーン・インターナショナル・サーキットを舞台とする次戦バーレーンGPは、4月11日のフリー走行1で幕を開ける。

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