
百戦錬磨のアロンソに何が?“予期せぬ罠”にまさかのクラッシュ、F1オーストラリアGPリタイヤ
2025年FIA-F1世界選手権の開幕オーストラリアGPで、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)はターン6の出口でスピンし、バリアに激突。33周目にレースを終えることとなった。
百戦錬磨の2度のF1ワールドチャンピオンらしからぬ今回のアクシデントは、一体、なぜ起きたのだろうか?レース後、アロンソは「突然の出来事だった」と語り、クラッシュの原因はコース上に持ち込まれた砂利にあったと説明した。
予期せぬスピン、砂利が原因
アロンソはレース後、「正直、あのアクシデントは予想外だった。クルマのコントロールが失われて驚いた」と振り返った。それまでと同じラインを走行していたにも拘らず、他車がコース外に飛び出し、復帰した際にコース上に持ち込まれた砂利に足をすくわれたようだ。
「それまでのラップよりワイドに走ったわけじゃないんだ。ただ、コースの中央に大量の砂利があってね。それでスピンしてしまった」と語り、クラッシュの原因は不運によるものだったと主張した。
「本当に高くついたアクシデントだったけど、正直、どうすればよかったのか分からない。もっと詳しく分析してみる必要があるけど、これは単なる不運な出来事だったと思う」とアロンソは付け加えた。
ポイント圏内走行中のリタイア
アロンソはリタイア直前に10番手を走行。ポイント獲得の可能性があった。「僕は10番手、(アンドレア・キミ・)アントネッリが11番手を走行していた。最後まで守り切れるかは分からなかったけどね」と悔しさを滲ませた。
一方で、アロンソはすぐに気持ちを切り替え、「次はもっと上手くやれると思うし、5日後に次のチャンスがあるのは不幸中の幸いだ」と前を向き、翌週末に控える第2戦中国GPでの巻き返しに意欲を示した。
AMR25は中団グループ水準
アストンマーチンの新車「AMR25」の競争力についてアロンソは、「ペースは中団グループと同じくらいだった」と分析。「僕はガスリー(アルピーヌ)と争っていた。アントネッリ(メルセデス)は僕より明らかに速かったけど、同時に、僕らを簡単に抜ける状況でもなかった」と語った。
「週末によって浮き沈みがある展開が続くと思うけど、僕らは改善に向けて取り組んでいく」と、今後のレースに向けた意気込みを語った。
ストロールは6位フィニッシュ、チームに貢献
アストンマーチンにとってアロンソのリタイアは大きな痛手となったが、一方でチームメイトのランス・ストロールは6位フィニッシュを果たし、貴重なポイントを獲得した。
ストロールは「自信なんて全く持てなかった」とレースを振り返った。
「ドライタイヤの時は1本のドライラインしかなく、それ以外は全てウェット。そして、インターミディエイトではその逆だった。超トリッキーな状況だった」と語り、「とにかくミスをせずに走ることが大事だった」と続け、慎重なアプローチが奏功したことを明かした。
2025年F1第1戦オーストラリアGPでは、ランド・ノリス(マクラーレン)がポール・トゥ・ウインを果たして通算5勝目を獲得。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が2位、ジョージ・ラッセル(メルセデス)が3位という結果となった。
上海インターナショナル・サーキットを舞台とする次戦中国GPは、3月21日のフリー走行1で幕を開ける。フリー走行が一回のみのスプリント・フォーマットが採用される。