アントネッリ、赤旗事故で鮮烈デビューならず…フェルスタッペンが最速発進。角田13番手 / F1イタリアGP 2024《FP1》結果と詳報
2024年シーズンの16戦目となるF1世界選手権イタリアGPが8月30日に開幕を迎え、新星アンドレア・キミ・アントネッリの赤旗クラッシュを経て、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が金曜1回目のフリー走行でトップに立った。角田裕毅(RB)は13番手という結果だった。
フェラーリに移籍するルイス・ハミルトンの後任として、今週末のモンツァで正式に契約が発表される見通しのアントネッリは地元ファンが見守る中、カーナンバー12をつけてジョージ・ラッセルに代わって初の公式F1セッションに臨んだが、メルセデスの期待とは裏腹に鮮烈デビューとはならなかった。
1回目のクイックラップでタイムシートのトップに立ち、順調にセッションをスタートさせたかに思われたが、開始11分、2回目のクイックラップのパラボリカでコントロールを失い、高速でバリアに激突した。謝罪の言葉を口にするアントネッリに対してトト・ウォルフ代表は、無線を通して「キミ、大丈夫。大丈夫だから」と声をかけた。
幸いにも深刻な怪我はなく、アントネッリは自力でクルマから降りてメディカルセンターに向かった。メルセデスの最高コミュニケーション責任者を務めるブラッドリー・ロードは「残念だ。ただ彼は1周目から限界に挑戦していた。これは常に好ましいことだし、すべては学びの一部だ」と語った。
メルセデスは2台のクルマで異なるフロアを使い、両者を比較するためのデータを収集する計画だったが、FP1でこれを完了することはできなかった。またメカニックはFP2に向けた残り3時間でクルマを完全修復するという決して楽ではない仕事に取り組むことになる。セッションは14分ほどの中断を経て再開された。
一方で同じくルーキーのフランコ・コラピントは大量周回を重ねて役割を果たした。
オランダGPのFP3でのクラッシュを経てウィリアムズは、ローガン・サージェントに代えてコラピントをF1シートに昇格させ、シーズン残り9戦を育成傘下のアルゼンチン人ドライバーに託す決定を下した。
セッション最終盤にアントネッリ同様、パラボリカでコントロールを失ってグラベルに飛び出したが、それでもバリアとの衝突は避け、同じFW46で8番手につけたアレックス・アルボンから0.660秒遅れの17番手でセッションを終えた。
Another one at the Parabolica 😳
Replays show an off-track moment for Colapinto, who manages to re-join safely via the gravel #F1 #ItalianGP pic.twitter.com/EfiytSUyrz
— Formula 1 (@F1) August 30, 2024
開催契約の更新を目指してモンツァは本大会に先立ち、路面の全面再舗装と合わせてターン2の左側に2.5m幅のグラベルを敷設し、2つ目のシケイン(ターン4・5)の右側にもコースから1mの場所に2.5m幅のグラベルが敷き詰め、アスカリを含む一部の縁石を変更した。これには角田裕毅を含む一部のドライバーから「個性が失われた」との不満が噴出した。
気温が32℃にまで上昇し、路面温度が50℃を超える暑いコンディションの中、開幕10戦で7勝を挙げながらも、以降、勝利から遠ざかっているフェルスタッペンは、大規模アップグレードが施されたフェラーリのシャルル・ルクレールよりコンマ2秒速い1分21秒676のベンチマークを刻んだ。前戦ウィナーのランド・ノリス(マクラーレン)が3番手に続いた。
新型リアウィングを持ち込んだアストンマーチンは、フェルナンド・アロンソがかなり大型のエアロレイクを積んでコースイン。9番手につけたセルジオ・ペレス(レッドブル)と遜色ないタイムで10番手をマークした。
各車がソフトとミディアムで周回を重ねる中、角田裕毅だけはソフトに加えて最も固いC3コンパウンドを試し、ミディアムのみでセッションを終えた12番手の僚友ダニエル・リカルドからコンマ1秒遅れの13番手タイムを刻んだ。
FP2は日本時間8月30日(金)24時から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。
2024年F1第16戦イタリアGPフリー走行1(FP1)リザルト
Pos | No | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
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1 | 1 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:21.676 | 18 | |
2 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 1:21.904 | +0.228 | 22 |
3 | 4 | ノリス | マクラーレン | 1:21.917 | +0.241 | 25 |
4 | 55 | サインツ | フェラーリ | 1:22.126 | +0.450 | 23 |
5 | 77 | ボッタス | ザウバー | 1:22.127 | +0.451 | 21 |
6 | 81 | ピアストリ | マクラーレン | 1:22.199 | +0.523 | 22 |
7 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:22.214 | +0.538 | 23 |
8 | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 1:22.220 | +0.544 | 23 |
9 | 11 | ペレス | レッドブル | 1:22.311 | +0.635 | 20 |
10 | 14 | アロンソ | アストンマーチン | 1:22.315 | +0.639 | 18 |
11 | 20 | マグヌッセン | ハース | 1:22.572 | +0.896 | 21 |
12 | 3 | リカルド | RB ホンダRBPT | 1:22.605 | +0.929 | 20 |
13 | 22 | 角田裕毅 | RB ホンダRBPT | 1:22.714 | +1.038 | 22 |
14 | 10 | ガスリー | アルピーヌ | 1:22.763 | +1.087 | 21 |
15 | 24 | 周冠宇 | ザウバー | 1:22.854 | +1.178 | 21 |
16 | 18 | ストロール | アストンマーチン | 1:22.864 | +1.188 | 20 |
17 | 43 | コラピント | ウィリアムズ | 1:22.880 | +1.204 | 23 |
18 | 31 | オコン | アルピーヌ | 1:22.880 | +1.204 | 20 |
19 | 27 | ヒュルケンベルグ | ハース | 1:23.157 | +1.481 | 22 |
20 | 12 | キミ・アントネッリ | メルセデス | 1:23.955 | +2.279 | 5 |
コンディション
天気 | 晴れ |
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気温 | 33℃ |
路面温度 | 52℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1イタリアGP |
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セッション種別 | フリー走行1 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | モンツァ・サーキット |
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設立 | 1922年 |
全長 | 5793m |
コーナー数 | 11 |
周回方向 | 時計回り |