モンツァ・サーキットのシケインを通過するルイス・ハミルトン(メルセデス)、2024年8月30日F1イタリアGPフリー走行
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

ハミルトンが僅差で最速、赤旗に翻弄された角田裕毅…後方に沈んだレッドブル勢 / F1イタリアGP 2024《FP2》結果と詳報

  • Published:

2024年F1第16戦イタリアGP金曜2回目のフリー走行が現地8月30日に行われ、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がランド・ノリス(マクラーレン)を0.003秒差で抑えて初日をトップで締め括った。赤旗に翻弄された角田裕毅(RB)は15番手に留まった。

トップ5はコンマ2秒以内に収まった。大規模アップグレードのフェラーリ勢はカルロス・サインツが3番手、シャルル・ルクレールが5番手を刻み、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)が4番手をマークした。

気温は大差ないものの、FP1と比べて路面温度は20℃近く低下したが、それでも34℃と高く、週末2回目のセッションはケビン・マグヌッセン(ハース)のクラッシュにより再び赤旗が振られる展開となった。

FP1でのアンドレア・キミ・アントネッリのクラッシュを経てメルセデスのメカニックは懸命に作業に取り組んだが、セッション開始までに間に合わせることはできず、ジョージ・ラッセルは序盤25分間をガレージ内で過ごした。

ただでさえ時間が限られる中、ラッセルのコースインから5分も経たずにマグヌッセンが2個目のレズモでリアを失いバリアに衝突したことで、セッションは10分弱の中断を余儀なくされ、再開されたのは残り18分のタイミングだった。

このインシデントは一部のドライバーのクイックラップに影響を与えた。ミディアムからソフトタイヤに履き替え臨んだアタックで角田裕毅は、セクター1で26.506秒の自己ベストを刻んだが、その直後に赤旗が振られ、ラップを断念せざるを得なかった。

再開後に中古のソフトで再び計測ラップを走ったが、赤旗によるタイムロスの影響を最小限に抑えようとするクルマでコース上は混雑しており、8番手を刻んだ僚友ダニエル・リカルドから0.435秒遅れの16番手でクルマを降りた。

クルマに問題を抱えてセッション前半の大部分をガレージで過ごしたセルジオ・ペレス(レッドブル)もまた、混雑するセッション後半にクイックラップを走り14番手に甘んじた。予防措置としてギアボックスを交換したと見られており、サインツら3名が最多26周を重ねたのとは対照的に、周回数は僅か13周に留まった。

僚友マックス・フェルスタッペンも似たような状況を余儀なくされた。パラボリカで挙動を乱したため、ソフトに履き替えて臨んだ予選シムの最初のラップを中断すると、2回目のラップに向かったところで赤旗が振られ、ミディアムでの14番手タイムが自己ベストとなった。

ハミルトンと並び、シートが「酷く熱い」と訴えていたラッセルは、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)を抑えて6番手を刻み、アストンマーチンのフェルナンド・アロンソとランス・ストロールがトップ10の最後の2枠に滑り込んだ。

FP1で5番手を記録したバルテリ・ボッタス(ザウバー)は、それが決してまぐれでなかったと言わんばかりに11番手を記録し、マグヌッセンとアレックス・アルボン(ウィリアムズ)を12・13番手に抑えた。

ローガン・サージェントの後任としてF1デビュー戦に臨むフランコ・コラピントはFP2でも堅実な走りを続け、チームメイトとの遅れを僅か0.192秒に抑える17番手をマークした。


3回目のフリー走行は、日本時間8月31日(土)19時30分から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2024年F1第16戦イタリアGPフリー走行2(FP2)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:20.738 23
2 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:20.741 +0.003 22
3 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:20.841 +0.103 26
4 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:20.858 +0.120 23
5 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:20.892 +0.154 25
6 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:21.086 +0.348 19
7 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:21.140 +0.402 24
8 3 ダニエル・リカルド RB ホンダRBPT 1:21.300 +0.562 22
9 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:21.316 +0.578 23
10 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:21.363 +0.625 26
11 77 バルテリ・ボッタス ザウバー・フェラーリ 1:21.461 +0.723 24
12 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:21.499 +0.761 11
13 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:21.592 +0.854 24
14 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:21.610 +0.872 23
15 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:21.678 +0.940 13
16 22 角田裕毅 RB ホンダRBPT 1:21.735 +0.997 19
17 43 フランコ・コラピント ウィリアムズ・メルセデス 1:21.784 +1.046 19
18 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:21.819 +1.081 22
19 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:21.867 +1.129 21
20 24 周冠宇 ザウバー・フェラーリ 1:22.223 +1.485 26

コンディション

天気晴れ
気温34℃
路面温度42℃

セッション概要

グランプリ名 F1イタリアGP
セッション種別 フリー走行2
セッション開始日時

サーキット

名称 モンツァ・サーキット
設立 1922年
全長 5793m
コーナー数 11
周回方向 時計回り

F1イタリアGP特集