レースエンジニアのマッティア・スピーニと抱き合って7位入賞を喜ぶ角田裕毅(ビザ・キャッシュアップRBフォーミュラ1)、2024年5月5日(日) F1マイアミGP決勝レース(マイアミ・インターナショナル・オートドローム)
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角田裕毅「兄弟」のようなスピーニに別れ…F1デビュー時からタッグ、イタリアGPよりエンジニアがデジデリオに

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角田裕毅(RBフォーミュラ1)は2021年のデビュー以来、一貫してマッティア・スピーニとタッグを組んできたが、2024年のF1第16戦イタリアGPよりエルネスト・デジデリオを新たなレースエンジニアとしてレースを戦う。

シーズン途中でのレースエンジニアの交代はスピーニが昇進したことに伴うもので、モンツァでのイベント開幕を翌日に控えた8月29日(木)、角田裕毅はスピーニに対する感謝を言葉にし、今回の決定を次のように説明した。

「今回のレースから新しいエンジニアがつくことになりました」と角田裕毅は語る。

「これまで4年間、一緒にやってきたマッティアが、少し上のポジションに昇進することになりました。彼のことを思うと僕も本当に嬉しく思います。彼がこれまでしてくれたことに心から感謝しています」

「最初のシーズンから僕らは共に色んなことを経験してきました。ご存知のように、良い時も悪い時も一緒に乗り越えてきました。兄弟のように仕事に取り組むという、本当に素晴らしい関係でした」

「なので彼の昇進を本当に嬉しく思っています。彼は今後もチームに留まり、少し違った立場からサポートしてくれます。彼にとって良いポジションだと思うので、どうなるか楽しみです」

レース前のグリッド上でレースエンジニアのマッティア・スピーニと話をする角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年8月27日(土)F1オランダGP(ザントフォールト・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

レース前のグリッド上でレースエンジニアのマッティア・スピーニと話をする角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年8月27日(土)F1オランダGP(ザントフォールト・サーキット)

エルネスト・デジデリオとは?

スピーニが一貫して伊ファエンツァのチームで歩んできたとは対照的に、キャリア年数自体は殆ど変わらないものの、デジデリオは様々なカテゴリーとチームを渡り歩いてきた人物だ。

2012年にピサ大学の自動車工学を修了したデジデリオは、車両ダイナミクス・シミュレーション・エンジニアとして2013年にダラーラに入社するとインディカー・プロジェクトに携わり、2016年にパフォーマンスエンジニアとしてトヨタに移籍し、LMP1プロジェクトに加わった。

2018年にエアロパフォーマンス・エンジニアとしてハースに移籍し、その後、ロマン・グロージャンやピエトロ・フィッティパルディ、ニキータ・マゼピンのパフォーマンス・エンジニアを務めると、2022年にレースエンジニアとしてウィリアムズに移籍した。

アレックス・アルボンやニコラス・ラティフィ、ローガン・サージェントとの仕事を経て、レースエンジニアとしてアルファタウリに移籍したのは2023年5月のことだ。

デジデリオについて角田裕毅は「アーニーはモチベーションが高く、これまでに何回かセッションを共にしたことがあるのですが、すごくいい人ですし、それに才能もあるエンジニアなので、一緒に働くのを楽しみにしています」と語った。

モンツァ・サーキットのパドックを歩く角田裕毅(RBフォーミュラ1)、2024年8月29日(木) F1イタリアGPCourtesy Of Red Bull Content Pool

モンツァ・サーキットのパドックを歩く角田裕毅(RBフォーミュラ1)、2024年8月29日(木) F1イタリアGP

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