レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、シムレース活動を制限することでマックス・フェルスタッペンと合意したと明らかにした。2024年ベルギーGP以降、グランプリレース前の深夜に行われるシムレースには参加しない。

3度のF1ワールドチャンピオンはハンガリーGPの週末、予選を経て深夜3時頃まで寝ることなくモニターと向き合い、チーム・レッドラインのメンバーとしてiRacingスパ24時間レースで勝利した。

大のシムレース愛好家として知られる26歳のオランダ人ドライバーはレース週末であっても度々、オンラインシミュレーターをドライブしており、例えば今年のエミリア・ロマーニャGPでは深夜のiRacingニュルブルクリンク24時間レースを経てグランプリ優勝を飾るなど、上手く両立させてきた。

しかしながらハンガリーGPのレースでは、レースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼに対して無線を通して幾度となく悪態をつき、終盤にはルイス・ハミルトン（メルセデス）を接触。2ポジションダウンの5位でフィニッシュした。

レース後、戦略を巡ってチームを痛烈に非難したことに対する批判を受けると「そんな奴らは全員、うせろ」と返すともに、チームに対する謝罪を拒否した。

レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、前夜のシムレースと、ハンガリーGP中の無線での暴言や振る舞いとの間には如何なる関連性もないとしてフェルスタッペンを擁護したが、マルコは双方合意の下、シムレース活動に関する新たなルールを設けたと説明した。

「今週末のマックス・フェルスタッペンはかなり神経質だった。当然、批判が巻き起こるのに時間はかからなかった。彼が夜半までシムレーシングに興じていたのだからそれも頷ける」とマルコはSpeed Weekの恒例のコラムに綴った。

「イモラではシムレースを経て午前3時に寝て、その後グランプリで優勝したことを指摘しなければならない。マックスは睡眠のリズムが違う。彼は7時間の睡眠を取った」

「ハンガリーの週末に深夜のシムセッションに参加したのは、彼のチームのドライバーの一人が欠場したためだ。とは言え、今後はこのような遅い時間にシムを行わないとの合意に達した」

マルコはまた、レース中のフェルスタッペンとランビアーゼのやり取りの一部について、「控えめに言っても不適切」だったと指摘した。

2回目のピットストップ直後にタイヤを過度に消耗させないようにと警告された際、フェルスタッペンはランビアーゼに激怒し、「いやいや、そんな戯言言うなよ。お前らがクソみたいな戦略を採るからこうなってるんだ。マジでふざけんな」と叫んだ。

一方でマルコは、ハミルトンの接触についてはフェルスタッペンを擁護した。

「この件についてはフェルスタッペンと話し合った。確かにブレーキング時にホイールがロックしたが、クルマのコントロールを失ったわけではなく、彼がコーナーを曲がれたであろうことに疑いの余地はない。マックスが先行した状態でハミルトンがターンインした結果、どうなったかはご覧の通りだ」

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