F1ハンガリーGP決勝:タイヤ戦略考と気になる天気、スターティング・グリッド
日本時間7月21日(日)22時にスタートを迎える2024年シーズンのF1第13戦ハンガリーGPのスターティング・グリッドが発表された。予選結果からの変動および、予想されるタイヤ戦略、気になる天気を見ていこう。
スターティンググリッド
今週末は驚くべきことに、スチュワードにより召喚されたケースは1件もなく、ギアボックスに関してはランス・ストロール(アストンマーチン)が4基目を開封したもののペナルティの対象外であり、パワーユニットの交換も皆無であったが、予選最下位のピエール・ガスリー(アルピーヌ)がピットレーンからスタートした。
予選でクラッシュしたセルジオ・ペレス(レッドブル)と角田裕毅(RBフォーミュラ1)については、パルクフェルメ規定違反によるピットレーンスタートを命じられる恐れがあったが、各々規定の位置についた。
最前列に並ぶのは12年ぶりにフロントロウ独占を果たしたマクラーレン勢で、ランド・ノリスがポールポジション、オスカー・ピアストリが2番グリッドに着く。
2列目に並ぶのはかつてのトロロッソドライバーであるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とカルロス・サインツ(フェラーリ)だ。
角田裕毅はチームメイトのダニエル・リカルドと並び、ポイント圏内5列目10番グリッドに着く。ドラマを生むことが多いため、不必要なチームメイトバトルは避けてほしいところだ。
Pos | Driver | Team | Qualifying |
---|---|---|---|
1 | L.ノリス | マクラーレン | 1(-) |
2 | O.ピアストリ | マクラーレン | 2(-) |
3 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 3(-) |
4 | C.サインツ | フェラーリ | 4(-) |
5 | L.ハミルトン | メルセデス | 5(-) |
6 | C.ルクレール | フェラーリ | 6(-) |
7 | F.アロンソ | アストンマーチン | 7(-) |
8 | L.ストロール | アストンマーチン | 8(-) |
9 | D.リカルド | RB ホンダRBPT | 9(-) |
10 | 角田裕毅 | RB ホンダRBPT | 10(-) |
11 | N.ヒュルケンベルグ | ハース | 11(-) |
12 | V.ボッタス | ザウバー | 12(-) |
13 | A.アルボン | ウィリアムズ | 13(-) |
14 | L.サージャント | ウィリアムズ | 14(-) |
15 | K.マグヌッセン | ハース | 15(-) |
16 | S.ペレス | レッドブル | 16(-) |
17 | G.ラッセル | メルセデス | 17(-) |
18 | 周冠宇 | ザウバー | 18(-) |
19 | E.オコン | アルピーヌ | 19(-) |
PT | P.ガスリー | アルピーヌ | 20(-) |
レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで完全生配信・生中継される。
想定されるスタートタイヤ戦略
ピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラは、伝統的な2ストッパーが主流になると予想する。
スタートタイヤはミディアムで、第2スティントはハード。そして手持ちのコンパウンドによって最終スティントでミディアムを履くか、ハードを履くかが分かれるだろうとイゾラは指摘する。
マクラーレン、レッドブル、フェラーリはハードが1セットしかないため、最終スティントはミディアムが予想される。
特殊なのはアストンマーチンで、ハードとミディアムを1セットずつしか温存していないため、タイヤ戦略にはソフトタイヤが組み込まれている可能性が高い。
ミディアムが1セットしかない角田裕毅とダニエル・リカルドはミディアム、ハード、ハードが基本戦略になるものと考えられる。
ハンガロリンクはオーバーテイクが難しいため、何度もコース上で追い抜かなければならない3ストップを採用するチームは原則、ないだろう。実際、以下のように昨年は全車が2ストップを採用した。
気になる天気は…
日曜のハンガロリンクは終日、日差しに恵まれる予報だが、レース時間帯に限って降水確率が25%程度と、他の時間帯よりも高くなっており、にわか雨が降る可能性もある。
ただ、雨量はさほど多くない見通しであるため、雨の有無よりも路面温度の方がレースに大きな影響を与える要素となるかもしれない。
初日のように路面温度が60℃近くにまで達するとハードタイヤに優位性が出てくるが、雲が広がり日差しが陰ればミディアムがアドバンテージを持つことになる。