ペレス苦境脱せず「片足だけで歩き続けることはできない」とホーナー、去就決定計画と後任候補の一人を明かすマルコ
F1ハンガリーGP予選でのセルジオ・ペレスのクラッシュを受け、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は「こういった議論はメディアを通さず、チーム内部で行うべきだが、片足だけで歩き続けることはできないのは明らかだ」と述べ、シーズン途中での解雇も辞さない意向を仄めかした。
ペレスに対するレッドブル上層部の忍耐は尽きつつあるようだ。グラベルに囚われ19番手でQ1敗退を喫したイギリスGP予選から2週間。ハンガロリンクでクラッシュしたペレスは再び、レースをフィールド後方の16番手からスタートする。
フロントロウを独占したマクラーレンは、過去6戦中5戦でレッドブルを上回るポイントをかき集めている。この間にペレスが持ち帰ったポイントは、マックス・フェルスタッペンの119ポイントに対して僅か15ポイントだ。
ペレスがコンストラクター選手権争いにおいてチームに貢献できていないことについてホーナーは「痛感している」と認めた。
「チェコがここ6戦で獲得したポイントは15ポイントしかなく、この状況を続けることはできないと強く認識している。このままでは追いつかれてしまう。チェコもそれを強く自覚している」
「16番手からスタートする明日のレースでこの状況を変えるのは彼にとって厳しいだろうが、我々としては再びポイント獲得を目指すしかない」
ホーナーはまた、ペレスの後任候補であるRBを含むライバルチームのドライバーが揃ってQ3に進出したことに言及した。
「我々が抱えている問題は、他のチームのドライバーが揃って上位に並んでいることだ。今日は2台のマクラーレン、2台のアストン、そして2台のRBが入ってきた。ゆえに我々としては、自分たちの2台のマシンの間で、これほどのポイント差を許容するわけにはいかない」
自身がレッドブルのシートに相応しいことをペレスが証明できるチャンスはハンガリーGPと、その翌週末に控えるサマーブレイク前の最終戦、ベルギーGPの2レースしかない。
失意の予選を終えたペレスの将来について問われたヘルムート・マルコは「次のレース(ベルギーGP)を待ち、その後、今後の方針を決定する」と説明した。
また、先週、シルバーストン・サーキットでRB20をテストしたリザーブ・ドライバーのリアム・ローソンに触れ、「ローソンはテストだけでなく、シミュレーターでも多くの時間を過ごした。候補が必要になった場合、彼は確実に候補の一人になるだろう」とも語った。
ローソンの他にはダニエル・リカルドと角田裕毅の名前が取り沙汰されている。