2024年インディ500 7日目結果:佐藤琢磨17番手、パック走行に苦戦のRLL…予選を経てなおペンスキー最速
第108回インディ500のセッション8が現地2024年5月20日(月)に行われ、ジョセフ・ニューガーデン(ペンスキー)が226.238mphのベンチマークを刻んだ。佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は17番手という結果だった。
ノーラン・シーゲル(デイル・コイン)が脱落した2日間に渡る予選を経て、各車は5月26日(日)の決勝に向けてレース向けのクルマづくりに焦点を切り替えたが、予選で最前列を独占したペンスキー勢の速さに陰りはなく、ウィル・パワーがコルトン・ハータ(アンドレッティ)に次ぐ3番手をマークし、トップ3の2台を占めた。
2時間という限られたセッションながらも、予選を突破した33台は精力的に走り込みトータル2,655周を重ねた。最多ラップは106周を走破したルーキーのトム・ブロンクビスト(メイヤー・シャンク)で、チーム別としては5台体制のチップ・ガナッシが374ラップを走り込んだ。
Pos. | Driver | Time | Gap | Laps |
---|---|---|---|---|
1 | ジョセフ・ニューガーデン チーム・ペンスキー |
00:39.7811 226.238 mi/h 364.095 km/h |
–.—- | 89 |
2 | コルトン・ハータ アンドレッティ |
00:39.7839 226.222 mi/h 364.069 km/h |
0.0028 0.016 mi/h 0.026 km/h |
96 |
3 | ウィル・パワー チーム・ペンスキー |
00:39.7988 226.137 mi/h 363.932 km/h |
0.0177 0.101 mi/h 0.163 km/h |
89 |
4 | アグースティン・カナピーノ フンコス・ホリンジャー |
00:39.8677 225.747 mi/h 363.305 km/h |
0.0866 0.491 mi/h 0.790 km/h |
69 |
5 | パトリシオ・オワード マクラーレン |
00:39.8693 225.738 mi/h 363.29 km/h |
0.0882 0.500 mi/h 0.805 km/h |
70 |
6 | クリスチャン・ラスムッセン エド・カーペンター |
00:39.8727 225.718 mi/h 363.258 km/h |
0.0916 0.520 mi/h 0.837 km/h |
100 |
7 | スコット・ディクソン チップ・ガナッシ |
00:39.9085 225.516 mi/h 362.933 km/h |
0.1274 0.722 mi/h 1.162 km/h |
66 |
8 | ロマン・グロージャン フンコス・ホリンジャー |
00:39.9100 225.507 mi/h 362.918 km/h |
0.1289 0.731 mi/h 1.177 km/h |
91 |
9 | アレキサンダー・ロッシ マクラーレン |
00:39.9208 225.446 mi/h 362.82 km/h |
0.1397 0.792 mi/h 1.275 km/h |
92 |
10 | マルコ・アンドレッティ アンドレッティ |
00:39.9636 225.205 mi/h 362.432 km/h |
0.1825 1.033 mi/h 1.663 km/h |
92 |
11 | グレアム・レイホール RLL |
00:39.9681 225.18 mi/h 362.392 km/h |
0.1870 1.058 mi/h 1.703 km/h |
86 |
12 | ライアン・ハンター=レイ キュージック |
00:39.9911 225.05 mi/h 362.183 km/h |
0.2100 1.188 mi/h 1.912 km/h |
75 |
13 | エリオ・カストロネベス メイヤー・シャンク |
00:39.9994 225.003 mi/h 362.107 km/h |
0.2183 1.235 mi/h 1.988 km/h |
75 |
14 | コナー・デイリー キュージック |
00:40.0139 224.922 mi/h 361.977 km/h |
0.2328 1.316 mi/h 2.118 km/h |
55 |
15 | サンティノ・フェルッチ A.J.フォイト |
00:40.0316 224.822 mi/h 361.816 km/h |
0.2505 1.416 mi/h 2.279 km/h |
95 |
16 | トム・ブロンクビスト メイヤー・シャンク |
00:40.0713 224.6 mi/h 361.459 km/h |
0.2902 1.638 mi/h 2.636 km/h |
106 |
17 | 佐藤琢磨 RLL |
00:40.0771 224.567 mi/h 361.406 km/h |
0.2960 1.671 mi/h 2.689 km/h |
61 |
18 | カラム・アイロット マクラーレン |
00:40.1036 224.419 mi/h 361.167 km/h |
0.3225 1.819 mi/h 2.928 km/h |
85 |
19 | アレックス・パロウ チップ・ガナッシ |
00:40.1194 224.33 mi/h 361.024 km/h |
0.3383 1.908 mi/h 3.071 km/h |
79 |
20 | クリスチャン・ルンガー RLL |
00:40.1500 224.159 mi/h 360.749 km/h |
0.3689 2.079 mi/h 3.346 km/h |
75 |
21 | スコット・マクラフリン チーム・ペンスキー |
00:40.1731 224.031 mi/h 360.543 km/h |
0.3920 2.207 mi/h 3.552 km/h |
77 |
22 | フェリックス・ローゼンクヴィスト メイヤー・シャンク |
00:40.2067 223.843 mi/h 360.24 km/h |
0.4256 2.395 mi/h 3.855 km/h |
99 |
23 | リーヌス・ルンドクヴィスト チップ・ガナッシ |
00:40.2069 223.842 mi/h 360.239 km/h |
0.4258 2.396 mi/h 3.856 km/h |
83 |
24 | カイル・カークウッド アンドレッティ |
00:40.2111 223.819 mi/h 360.202 km/h |
0.4300 2.419 mi/h 3.893 km/h |
95 |
25 | マーカス・エリクソン アンドレッティ |
00:40.2399 223.659 mi/h 359.944 km/h |
0.4588 2.579 mi/h 4.151 km/h |
77 |
26 | ピエトロ・フィッティパルディ RLL |
00:40.2732 223.474 mi/h 359.647 km/h |
0.4921 2.764 mi/h 4.448 km/h |
88 |
27 | キフィン・シンプソン チップ・ガナッシ |
00:40.2978 223.337 mi/h 359.426 km/h |
0.5167 2.901 mi/h 4.669 km/h |
57 |
28 | カイル・ラーソン マクラーレン |
00:40.3023 223.312 mi/h 359.386 km/h |
0.5212 2.926 mi/h 4.709 km/h |
70 |
29 | リーナス・ヴィーケイ エド・カーペンター |
00:40.3541 223.026 mi/h 358.926 km/h |
0.5730 3.212 mi/h 5.169 km/h |
81 |
30 | マーカス・アームストロング チップ・ガナッシ |
00:40.3704 222.936 mi/h 358.781 km/h |
0.5893 3.302 mi/h 5.314 km/h |
89 |
31 | スティング・レイ・ロブ A.J.フォイト |
00:40.3848 222.856 mi/h 358.652 km/h |
0.6037 3.382 mi/h 5.443 km/h |
64 |
32 | エド・カーペンター エド・カーペンター |
00:40.4150 222.69 mi/h 358.385 km/h |
0.6339 3.548 mi/h 5.710 km/h |
71 |
33 | キャサリン・レッグ デイル・コイン |
00:40.5222 222.1 mi/h 357.435 km/h |
0.7411 4.138 mi/h 6.660 km/h |
58 |
佐藤琢磨にとってトラフィックの中での走行はこの日が初めてという事で、調整のために時間を費やした結果、走行時間をロス。予定していたテストプログラムをやり切る事ができなかったという。
「先週は予選パフォーマンスに焦点を当てて取り組んでいたため、残念ながらトラフィックの中を走るのは今日が初めてでした」と佐藤琢磨は語る。
「クリーンエアーを受けて走る時とは明らかにクルマの感触が違うため、それに慣れる必要がありましたし、序盤の数ランではパラメーターの調整が必要で、結果として30分以上の時間を失ってしまいました」
「確認したかった事が主に3つあったのですが、やり終える事ができず、少しチャレンジングなセッションになってしまいました。少なくとも鍵になるデータを収集できていれば…と思います」
「これからの数日間を使って確認し、カーブデーに向けて改善していければと思っています。エンジニアがここ数日間、特に今日のトラフィック走行で得たデータを洗いざらいチェックするので、それを元にかなりの議論が必要です」
予選落ちの危機を乗り越えセッションに臨んだグレアム・レイホールはRLL勢最速となる11番手を刻み、路面温度が最も高くなった終盤に「大幅な進展」があったとして、「最後に本当に良い勢いを掴めたように感じた」と前向きなコメントを残したが、RLLの2人は課題を感じている。
26番手に留まったピエトロ・フィッティパルディは「トラフィックでの苦戦について改善が必要なのは明らかだ」と述べ、20番手のクリスチャン・ルンガーは「悪くはないが最高のクルマとは言えない。感触は悪くなくバランスも取れているが、兎に角、スピードが足らない」として、カーブデーに向けて改善できたとしても、レースで好成績を収めるには「運」が必要だと主張した。
3日間のオフを経て、次は予選前最後のプラクティスとなる”カーブ・デイ”が24日(金)に2時間に渡って行われる。決勝は現地26日(日)11時~。第108回インディ500はGAORA SPORTSで26日(日)24時より生中継される。視聴にはスカパー!との契約が必要となる。視聴料金は1,320円/月(税込)。