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F1レギュレーション解説「クラッシュテスト編」
F1レギュレーションの中から、マシンの製造およびクラッシュテストに関連するルールの要点を以下にまとめる。
マシン製造&クラッシュテストに関連する主なルール
- F1マシンの製造方法とその材料は、安全性を最大化するため厳格に管理される
- コックピットとフレキシブル燃料電池を内包するサバイバルセルをマシンに用意すること
- 燃料電池はドライバーのすぐ後ろに設置し、加えてドライバーからは離れていること
- サバイバルセルは、その前方に衝撃吸収構造を備え最小サイズ要件を満たすこと
- マシン後部、ギヤボックス後部、マシン側面にも衝撃吸収構造を設置すること
- サバイバルセルの両側にはザイロン製パネルを設置すること。これは、シャーシの底からコックピットの縁、そしてドライバーの頭上に向かって上方に伸ばすこと。
- マシン転倒に備えて2つのロール構造を有すること。1つはドライバーの頭のすぐ後ろに、もう1つはステアリングの前方すぐの位置にあること。
- サバイバルセルには、識別を目的としたFIA供給トランスポンダーを3つ組込むこと
- マシンとサバイバルセルは厳しい衝撃、ロール、静的荷重テストに合格すること。テストはFIAガイドラインに沿ってFIA技術代表者のもとで実施する。テストに合格しない限りコース上に出ることは許されない。
- フロント、サイド、リアの衝撃試験は、サバイバルセルに対するテストとなる。すべての構造的損傷は、サイドポッド、ノーズなどの車の衝撃吸収構造に限定しなければならない。
- 衝突吸収のためにステアリングコラムは変形するよう製造すること。ただしクイックリリース機構は損傷してはならない。
- 静的負荷試験の対象となるエリアには、燃料タンク床、操縦室床、操縦室のリム、コックピット側面、ノーズ、側方衝撃構造および後方衝突構造が含まれる
手短に2022年のF1レギュレーションを知りたい方は「2022年F1ルール主要変更点のまとめ」を、より詳しくルールの全体像を知りたい方は「F1ルール完全網羅版」を参照されたい。