RBを撃退、小松礼雄「入賞を懸けて戦える」ハースが手にした”大きな収穫”と手応え
バーレーン・インターナショナル・サーキットでの初戦を経てハースF1チームの小松礼雄代表は、ミッドフィールドのライバルを相手にポイントを懸けて戦っていけるとの手応えを得たようだ。
10番グリッドのニコ・ヒュルケンベルグは期待とは裏腹に、1周目のターン1でランス・ストロールのリアと接触した事でフロントウイングの交換を強いられ、早々に戦線離脱。失意の16位に終わった。
クルマを降りたヒュルケンベルグは接触について問われると、心の底から悔やんだ表情を浮かべ、「本当に悔しいし、ガッカリだよ。去年のスタートでのターン4のようなシナリオで、兎に角、酷かった」と振り返った。
「でもポジティブな面もあって、レースペースやデグラデーションは他の中団チームと比べるとかなり真っ当だったように思う。ウィリアムズやザウバー、そして何て呼ばれているかはさておきアルファタウリと戦えた。だから前向きに受け止めている」
もう一台のVF-24をドライブした15番グリッドのケビン・マグヌッセンはフィールドを駆け上がり、より古いタイヤを履きながらも、終盤に向けてRBの2台を抑え切る走りを見せ、12位フィニッシュした。
ノーポイントに終わったとは言え、ハースのアキレス腱であるデグラデーションが高いバーレーンでのレースをポジションゲインで締め括った事は、チームにとって今後に向けての大きな励みとなった。
「完璧なレースではありませんでした。ニコはスタートで出遅れてフロントウイングを破損してしまい、その時点でレースが終わってしまいました」と小松礼雄は振り返る。
「ケビンのレースは、我々が今シーズン、戦えることを示してくれました。デグラデーション的に最高というわけではありませんが、少なくとも中団でポイントを懸けて戦えると思います」
「戦略的にも完璧だったわけではありませんが、それでもケビンが最後の瞬間まで中団で戦っていたことは本当に大きなプラス材料となりました」
「許されるミスは本当に本当に僅かですので、その面でも改善が必要です」
「今週末は大きな収穫がありましたし、来週末のレースでも再びチャンスを掴み、ジェッダで力強いレースがお見せできればと楽しみにしています」
VF-24についてマグヌッセンは、昨年のVF-23と比べてタイヤ的に改善されたと感じているが、バーレーンの1レースだけでは正確には判断できないとして、次のサウジアラビアを含めて他のコースでも様子を見る必要があると考えている。
「ポイントが獲れたわけじゃないから有頂天というわけではないけど、満足と言えば満足してる」とマグヌッセン。
「必ずしも昨年より速いってわけじゃないけど、今年のクルマは少なくともタイヤという点で良くなっているみたいで、今日はそれを示せたと思う」
「そうは言っても、まだ1つのサーキット、1つの路面、そして特定の1コンディションしか経験していないから、他の場所でも同じように示さなきゃならない」
「数週間に渡ってチームは本当に良い仕事をしているし、僕らは良い位置にいると思う。もっと改善していかなきゃね」
3月2日(日)の2024年F1第1戦バーレーンGP決勝レースではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを飾り、2位にチームメイトのセルジオ・ペレス、3位にカルロス・サインツ(フェラーリ)が続く結果となった。
ジェッダ市街地コースを舞台とする次戦サウジアラビアGPは3月7日のフリー走行1で幕を開ける。