バーレーン・インターナショナル・サーキットのパドックを歩くレッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表、2024年2月22日F1プレシーズンテスト
Courtesy Of Red Bull Content Pool

レッドブル、F1バーレーンGPまでにホーナーの進退決定の見通しとの報道

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報道によるとレッドブルGmbHは、2024年シーズンの開幕を告げるF1バーレーンGPの前に、レッドブル・レーシングのチーム代表兼最高経営責任者(CEO)を務めるクリスチャン・ホーナーの進退を決定する見通しだ。

欧州の複数の報道によると、2月9日の聴取を含めた専門の法廷弁護士による累計60時間に及ぶとされる調査は既に完了しており、火曜日か水曜日に最終決定が下される見通しだという。

100ページを優に超えると見られる報告書は現在、レッドブルGmbHの手に委ねられており、取締役会は、ホーナーに引き続きチーム代表兼CEOの役割を託すのかどうかを決定する事になる。

ホーナーを巡る疑惑を巡っては、メルセデスのトト・ウォルフ代表が「F1全体の問題」であると指摘し、フォーミュラ・ワン・マネジメント(FOM)とF1の統括団体である国際自動車連盟(FIA)が迅速かつ公正な解決を求める旨の声明を発表するなど、利害関係者も目を光らせている。

レッドブルGmbHには、調査とその決断において公平さと透明性が求められるところだが、数日中の発表が予想される結果報告において、公にどこまで詳細が明らかにされるのかは分からない。

詳細が明かされていない「不適切な行為」を巡っては、メッセンジャーアプリを通して女性従業員に対し、セクハラと見なされ得るメッセージを長期に渡って送っていた疑いがあるとの報道や、調査の過程において100件近くの証拠が提出されたとの情報、65万ポンド(約1億2,300万円)の和解金を以て水面下で解決を試みたとの報道が出ているが、ホーナーは一貫して疑惑を否定している。

調査およびその結果の公表に時間が掛かっている理由の一つには、不適切とされるその行為が、白黒の判断がハッキリとつかない微妙な内容であるという可能性が考えられる。

ホーナーは2005年にレッドブルがF1に参戦して以来、一貫して英国ミルトンキーンズのチームの指揮を取り続けてきた。チーム代表としての経歴は現行グリッドの中で最も長く、ホーナーの下、チームはこれまでに6つのコンストラクター選手権タイトルと7つのドライバー選手権タイトルを獲得している。

被害を訴えている従業員は法的措置を検討しているとされており、ホーナーがボスの座に留まる事になれば、一件は法廷闘争へと発展する可能性もある。

F1バーレーンGPは2月29日(木)に開幕を迎える。ホーナーは27日(火)あるいは28日(水)に英国からバーレーンに向かうものと見られている。

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