2023年2月3日に米国ニューヨークのクラシック・カー・クラブ・マンハッタンで行われたレッドブル「RB19」シーズンローンチのステージで話すフォードCEOのジム・ファーリーとクリスチャン・ホーナー
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フォード「不満が募っている」”不透明”なホーナー調査、レッドブルF1に「迅速かつ真剣」な対応を要求

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フォードのジム・ファーリー最高経営責任者(CEO)はレッドブル・レーシングに宛てた書簡の中で、チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーに対するレッドブルGmbHの調査対応に直接「不満」を表明した。

従業員に対する「不適切な行為」を巡ってレッドブルGmbHは2月5日、調査を行うと発表したが、3週間が経った今も調査結果はおろか、進捗すら明かされておらず、2026年にレッドブルのF1パワーユニット・パートナーとなる米国の大手自動車メーカーは苛立ちを募らせ、レッドブルに「迅速かつ真剣な対応」を要求した。

マイアミ・インターナショナル・オートドロームのグリッド上でフォードCEOのジム・ファーレイと話すレッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表、2023年5月7日F1マイアミGPCourtesy Of Red Bull Content Pool

マイアミ・インターナショナル・オートドロームのグリッド上でフォードCEOのジム・ファーリーと話すレッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表、2023年5月7日F1マイアミGP

AP通信の報道によるとフォードは、F1バーレーンテストの最終日となった2月23日、ファーリーCEO名義でレッドブル・レーシングに書簡を送り、「この問題に対する公平かつ公正な解決をいつ頃見込んでいるのかという事について、解決あるいは、これに至る明確な道筋があなた方から示されない事」に対して「不満を募らせている」と懸念を示した。

レッドブルGmbHが不祥事に対する疑惑の調査開始を明らかにして以来、ホーナーは身の潔白を訴え続けており、2週間前に行われた2024年型F1マシン「RB20」の発表イベントや、先週行われたバーレーンテストに参加するなど、英国ミルトンキーンズのチーム代表兼CEOとしての職務続けている。

バーレーン・インターナショナル・サーキットのパドックを歩くレッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表、2024年2月23日F1プレシーズンテストCourtesy Of Red Bull Content Pool

バーレーン・インターナショナル・サーキットのパドックを歩くレッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表、2024年2月23日F1プレシーズンテスト

ファーリーCEOはまた、書簡の中で「以前にも指摘したように、満足のいく回答が得られなければフォードの価値観に交渉の余地はない」と記し、自分達のレースパートナーとなる相手は誰であれ「同じ価値観を共有し、真摯な姿勢を示すことが不可欠」であるとの強い姿勢を示し、「迅速かつ真剣に注意を払う」事を求めた。

「我々は同様に、この件に関してあなた方の企業パートナーである我々に対する完全なる透明性が欠如している事にフラストレーションを感じている。全ての調査結果についての完全な説明が受けられる事を楽しみにしている」

先週はフォーミュラ・ワン・マネジメント(FOM)と国際自動車連盟(FIA)の両組織が、調査に対する迅速かつ公正な解決を求める旨の声明を発表しており、レッドブル・レーシングとそのオーナーに対する圧力が強まっている。

詳細が明かされていない「不適切な行為」を巡っては、メッセンジャーアプリを通して女性従業員に対し、セクハラと見なされ得るメッセージを長期に渡って送っていた疑いがあるとの報道や、調査の過程において100件近くの証拠が提出されたとの情報、65万ポンド(約1億2,300万円)の和解金を以て水面下で解決を試みたとの報道が出ている。

ホーナーはF1バーレーンテストに際して、調査の「プロ​​セスや期間についてはコメントできない」「誰もが早期の結論を望んでいるとは思うが、私にはそのプロセスについてコメントする自由はない」と語った。