リカルドは「本当に良い人」骨折離脱の失意の中、不安抱えるローソンを親身にサポート
リアム・ローソンは、骨折により復帰の見通しが立たない戦線離脱の状況に追い込まれてなおダニエル・リカルドが、代役として起用された自身を親身になってサポートしてくれたと明かした。
アルファタウリでの復帰3戦目、F1オランダGP初日フリー走行での不運なクラッシュによりリカルドは中手骨を骨折して離脱を余儀なくされた。事故から2日後に受けた手術は無事成功したものの、復帰戦は未定のままだ。
急遽代役に抜擢されたローソンはAT04のステアリングを握った事がなかっただけでなく、今年は旧車を含めて一度もF1マシンをドライブしていない状況だった。
FIA-F2選手権およびF3でローソンとしのぎを削ったライバル、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)は「デビュー戦としてあれより難しいレースがあるとしたら驚きだ」と語った。
英「PlanetF1」とのインタビューの中でローソンは嵐のような週末を振り返り、「ダニエルは驚くほど素晴らしい人で、僕の支えになってくれた」と明かした。
「手術に向けて出発する前、彼はサーキットに留まって僕を支えてくれたんだ。もし僕が助けを必要とするなら自分に聞けよって言ってくれて、チャンスを最大限に活かせよとも言ってくれた。本当に、本当にいい人だよ」
「ダニエルには同情してる。当然、僕だってあんな形でのF1デビューを望んでいたわけじゃないけど、チャンスがあればものにしなきゃならない」
「怪我の具合が判明して彼がドライブできない可能性がかなり高いと分かった時、決断が下されるまでに2時間かかったんだけど、兎に角、不安だった。状況が100%明らかになるまで待つ必要があったんだ」
「どうなるか分からないだけに、あの2時間は本当にストレスだった。(代役を務める事が)正式に発表された後も1時間ほど緊張していたけど、ドライビングに向けた準備が山積みで、最終的にはやらなきゃならない仕事で忙殺されたけどね」
2024年のアルファタウリを含め、ローソンにとって今回の代役起用は今後のキャリアを切り開くまたとないチャンスとなり得るが、「今のところはあまり先の事は考えていない」として、やるべき目の前の仕事に集中していきたいと付け加えた。