2023年FIA世界耐久選手権（WEC）第4戦ル・マン24時間レースのチェッカーまで残り3時間を切った。各クラス共に上位争いは激しさを増しており、行方は全く分からない。

フェラーリAFコルセ51号車が依然、総合首位をリードする展開ながらも、19時間目のピットストップの際にクルマに火が入らずタイムをロス。トヨタに対する1分ほどのアドバンテージは消滅した。

結果、20時間経過時点でトヨタ8号車はその差を1.577秒にまで縮めたが、ジェームス・カラドはその後の1時間で14.268秒にまで引き離した。1・2周遅れの3-4番手にはキャデラックVシリーズ.Rの2号車と3号車が続く。

グリッケンハウスは2台ともがアクシデントに見舞われた。オリビエ・プラがドライブする708号車はインディアナポリスの出口でワイドに膨らみバリアに接触。僚友709号車もフランク・マイルーが同じようにクルマにダメージを負い、現在8-9番手を走行する。

俳優マイケル・ファスベンダーがドライブするプロトン・コンペティション911号車はポルシェ・カーブで制御を失いタイヤバリアに激しく衝突。ピットには戻ったものの右リアのダメージが大きく、21台目のリタイヤとなった。

LMGTE Amはコルベット33号車C8.Rが首位を走行。アイアン・デイムス85号車ポルシェ911が22.096秒差でこれを追う。ただその29.454秒後方にはORT by TF 25号車アストンが同一周回で続く。

LMP2はインター・ユーロポール34号車とチームWRT41号車が激しいトップ争いを繰り広げる。セーフティーカー（SC）先導下でのオーバーテイクによりドライブ・スルー・ペナルティを受けたため、首位インター・ユーロポールのリードは20.708秒にまで縮まった。

ガレージ56枠のNASCARシボレー・カマロZL1は終盤に向けてGTE Am全車を上回るポジションを走行していたものの、ギアボックス交換により大きくタイムをロス。総合40番手と、最後尾にまで転落した。