F1イギリスGP、コース乱入で7名を逮捕…またも環境保護団体か
2022年7月3日(日)にシルバーストン・サーキットで行われたF1イギリスGPの決勝レース中にコースに侵入したとして7名が逮捕された。レース進行に大きな影響はなく、無事にチェッカーフラッグが振られた。
英国ノーサンプトンシャー州警察はイベントの開催に先立ち、決勝レースでコースに乱入する可能性があるとの「信頼できる情報」を得たとして思い留まるよう警告を発していたが、抗議グループはこれを聞き入れなかったようだ。
事件は周冠宇(アルファロメオ)やジョージ・ラッセル(メルセデス)ら計5名が絡んだレース1周目の大クラッシュを経て振られた赤旗中断直後に発生した。
トム・トンプソン主任警部は「例のグループがレース前の警告を無視して、コースに乱入するという信じがたい危険な決断を下した事に心底失望している」と語った。
「我々は平和的な形で抗議するよう提案したが、彼らはそうではなく、ドライバーやマーシャル、ボランティアの命を危険にさらすことを選択した。このような決断をする者がいる事は失望の極みだ」
「ただ幸いな事に我々は、こうした事態を想定した計画を立てていたため、グループは警官によって速やかに排除、逮捕された」
「7名全員を現在拘留しており、詳細を確認している」
「最後に、今回の警備活動にたゆまぬ努力を重ねてくれた警察官と職員、そしてパートナーに感謝したい。全体的に犯罪率は非常に低く、今日の事件は効果的かつ効率的に処理された。これ以上は望めない」
地元警察は抗議グループの詳細を明かしていないが、化石燃料の使用停止を英国政府に求める環境保護団体「Just Stop Oil」が、一件は自分達によるものだとの声明を出している。
F1イギリスGPが抗議活動の標的となったのは2020年以来、2回目の事で、2年前には別の地球環境保護団体「絶滅への反抗(エクスティンクション・レベリオン)」が決勝前日にコース内に不法侵入し、4名が逮捕されている。
ギアボックストラブルにより早々にリタイヤを余儀なくされたバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)はスタート後にコース上でデモ隊を見かけたといい、無線でその事を報告したという。
「本当に奇妙だった。あんなにコースに近い所に人がいる事なんて殆ど見たことがなかったからね。かなり危険だった。あの場所で誰かがクルマのコントロールを失ったらと思うと、何も起きなくて良かったよ」