アルピーヌ、早くもF1第3戦オーストラリアでアロンソに上限3基目エンジンを投入
アルピーヌF1チームは早くも第3戦オーストラリアGPでフェルナンド・アロンソに3基目のICE(内燃エンジン)を投入する見通しだ。
2度のF1ワールドチャンピオンは第2戦サウジアラビアGPで、手に汗握るエステバン・オコンとのチームメイトバトルを制し、ポイント圏内の7番手を走行していたものの、35周目にテクニカルトラブルに見舞われ無念のリタイアとなった。
仏AutoHebdoによると、パワーユニット(PU)開発拠点、ヴィリー=シャティヨンでの原因究明作業の結果、ウォーターポンプがトラブルに見舞われた事で冷却性能が落ち、A522に積まれたエンジンが最終的にオーバーヒートに至った事が突き止められた。
この結果、アルバート・パーク・サーキットで開催される次戦オーストラリアGPに向けてアルピーヌはパワーユニットを交換するという。
アロンソはジェッダ市街地コースでの週末に先立って既にCEとESを除いた全てのコンポーネントを交換しているため、これは今年3基目のICEとなる。22戦が予定されている2022年シーズンは年間4基以上のICEの開封でグリッド降格ペナルティが科せられる。
ただし、初戦バーレーンGPで使用したICEについては再利用可能とされているため、仮にオーストラリアGPの週末に新しいICEを開封したとしても、エンジンプールには1基のスペアを残す事になる。
ローラン・ロッシCEOは「問題はこのパーツ(ウォーターポンプ)がエンジンと一体化している事にある」と説明した。
「ウォーターポンプが劣化してエンジンの内部に脱落してしまったため、修理するためには封印を破る必要が出てくる。つまり例え物理的に直接的な問題がなかったにせよ、我々はエンジンを1基失ってしまう」
アルピーヌはエンジン開発が凍結される今季に向けてパワーユニットの設計を根本的に見直し、メルセデスやホンダと同じくターボチャージャーとMGU-Hを分割して搭載するスプリットターボ方式を採用している。