数周に渡るルイス・ハミルトンとの模擬戦を経てアルファタウリのピエール・ガスリーは、2022年型メルセデスW13が先代マシンほどの速さを持ち合わせていないとの結論に達したようだ。

ガスリーは3月12日(土)に行われたF1バーレーンテスト最終3日目に午前の走行を担当。接近戦における2022年型マシンの挙動を確認するために、ハミルトンとホイール・トゥ・ホイールのバトルを繰り広げた。

「ルイスと数周に渡ってバトルしたんだけど驚いたよ。結論としては、メルセデスは以前ほど良くはないと思うよ」とガスリー。終始笑顔でインタビューに応えた。

「お互いに何度かオーバーテイクできたし、接近できていたし、前季型のマシンよりも前走車に対する追随性が良くなったのは間違いない。本当に良いよ。きっと今年のレースは凄く楽しいものになると思う」

「面白かったし、他のマシンについていってデータを取ったり、感触を確かめたりするのは興味深かった。去年より明らかに良くなっていると思うし、今シーズンに向けてかなり楽観的になれたよ」

ガスリーはハミルトンとの接近戦を通してメルセデスの課題を垣間見たと言う。

「僕らにはパフォーマンスやマシンバランスを改善させるためにやるべき事がたくさんあるわけだけど、ルイスも同じ様に苦労しているのがハッキリと分かったんだ。トップで争うために解決しなきゃならない幾つかの課題を抱えていると思う」

「でもまぁテストの一環だし、今は誰もがクルマからできるだけ多くのパフォーマンスを引き出す方法を探ってる最中ではあるけどね」

W13がポテンシャルを発揮できていない理由

この日ガスリーは4時間の走行で91周（492.492km）を走り込み、C4コンパウンドで1分34秒865の12番手タイムを記録。充実した形でテストを締め括った。

「3日間に渡って日差しに恵まれたし、予定していたプログラムをかなりスムーズに全て消化できたし本当に良かった」とガスリーは語る。

「ここには幾つもの疑問点を抱えて乗り込んできたんだけど、それに対する幾つかの答えを得ることができた」

「とは言え、次の週末に最高のマシンを用意するために、これからの数日は腰を落ち着けて収集したデータをすべて見直し、パズルを組み立てる必要がある」

「もちろん、新しいクルマだから学ぶべきことはたくさんあるし、シーズン開幕に向けて改善しなきゃならない部分もあるけれど、それもまたゲームの一部だ。特にF1でこれほど大きな変化がある以上は尚更にね」

「ミッドフィールドにおける自分たちの位置は概ね分かっているけど、決定的なポジションは来週まで分からない」